• 2024年の夏に発売されたドスパラの15.6インチノートパソコン
  • 第13世代の性能重視型CPUと安価ながら強化型のビデオカードを搭載
  • 費用対性能に優れ、ゲームも事務も創作作業もこなせる
ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N

こんな人にオススメ!

  • コスパの良いゲーミング/クリエイターPCが欲しい人
  • 10万円台前半で多用途に使えるノートPCを探している方
  • AI? まだいらないでしょ? という人
このレビューは実機の貸出を受けて作成しており、リンクにはアフィリエイトが含まれています。
(提供元:株式会社サードウェーブ)

GeForce 3050 だけど強化型

2024年の時点で、最新かつ主流のビデオカードは GeFroce RTX 4000 シリーズだが、実は GeForce RTX 3000 シリーズも安価なビデオカードとして改修型が登場している。

本機が搭載するノート用 GeForce RTX 3050 6GB は、初期型の GeForce RTX 3050 を強化した、2023年登場の後期型だ。
ビデオメモリが 4GB から 6GB になっただけでなく、グラフィック性能自体もパワーアップしている。

それに性能重視型の第13世代 Core i7 を搭載した、コストパフォーマンスを優先したノートPCが本機。
高リフレッシュレートのゲーミングPC GALLERIA RL7C-R35-5N と、
高精細画面で高発色のクリエイター向けPC GALLERIA RL7C-R35-C5N だ。

ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N

どちらもCPUには Core i7-13620H を搭載。
いま流行りの NPU(AI機能)はないが、最新モデルより安くて高性能なので、「まだ AI なんて必要ない」という方にはお買い得。

価格は、標準モニター(1920x1080)の GALLERIA RL7C-R35-5N税込129,980円
高精細モニター(2560x1440)の GALLERIA RL7C-R35-C5N税込139,980円

モニターの他に、ストレージの容量が 5N は500GB、C5N は1TBという違いもあるが、ストレージはカスタマイズで変更できる。

以下、そんな本機を性能面からレビューしていきたい。

パーツ性能

処理性能(CPU)

CPU には、ノート用 第13世代 Core の性能重視型 Core i7-13620H を搭載している。
性能重視型であるためノート用としては消費電力は高いが、ゲームはもちろん、多様な作業を行える高い処理能力を持つ。

コア構成 は性能重視のPコアが6、効率重視のEコアが4の、10コア16スレッド
Core i7-13700H と比べるとEコアが4つ少ないが、ゲームに重要なのはPコアなので、ゲーミング性能にはほとんど差はない。
画像加工や映像編集には影響があるが、大きな差はないはずだ。
Core i7-13620H は内蔵グラフィック機能も旧式だが、本機はビデオカードを搭載しているため影響はない。

そのぶん安いため、本機のようなコスパ重視のノートPCには適した CPU と言える。

Core i7-13620H, CPU-Z

TDP は 45W となっているが、実際に投入される電力は動作モードで変更できる。

本機は電源ボタンの横にモード切替のボタンがあり、これを押すごとに ターボ、スタンダード、オフィス の各モードに切り替わる。
ターボモードなら大きな電力が投入されるためバッテリーが早く消耗し、騒音も大きくなるが、高性能を発揮可能。
オフィスモードなら電力を抑えるので、バッテリーが長持ちし、動作音も小さくなる。

用途に合わせた使い分けが可能だ。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N 動作モード切替ボタン

電源の左にあるのがモード切替ボタン
ランプの色で現在のモードを判別可能

GALLERIA 動作モード

本機の動作モードはこの3種類

本機の CPU の動かし方の特徴は、ターボブーストが使われていないこと。
と言うか、高い負荷が長くかっているときは「ずっとブースト」になる。

Core シリーズは高い負荷がかかるとターボブーストで一時的に電力を増やし、性能を引き上げるが、普通は一定時間で標準の電力に戻る。
だが、本機は性能重視なのか、ブーストと標準の区別がない。

そのぶん消費電力は増えるが、サイズや重さ的に頻繁に持ち運ぶようなノートパソコンではないため、常に電源に繋げた状態で使うのを想定しているのだろう。
ただ、動作モードをオフィスにすれば、相応にバッテリーを節約することもできる。

以下はターボモードでベンチマーク(性能測定)を行った結果だ。
比較グラフには、スタンダードモードとオフィスモードの結果も含めている。

Core i7-13620H, CINEBENCH R23, GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N

Core i7-13620H(ターボ)

Core i7-13620H, CINEBENCH 2024, GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N

Cinebench 2024 の測定結果

・マルチコア性能(Cinebench R23、10分測定)

Core i7-13700HX:20000

Ryzen 9 8945HS:17000

Ryzen 7 7840HS:15500

Core i7-13620H:14750(ターボ)

Core i7-13620H:14150(スタンダード)

Core i9-13900H:13700

Core i7-13700H:13500

Core Ultra 7 155H(45W):12000

Core i5-13500H:12000

Core i7-13620H:11650(オフィス)

Core Ultra 5 125H:10500

Core i7-1360P:9700

Ryzen 7 7730U:9600

Core i7-1355U:7000

Ryzen 3 7330U:4950

Celeron N5100:1400

Celeron N4100:950

・シングルコア性能(Cinebench R23)

Core i9-13900H:1900

Core i7-13700HX:1850

Core i7-13700H:1850

Core i7-13620H:1830(本機)

Core i7-1360P:1820

Ryzen 9 8945HS:1800

Core i5-13500H:1780

Core Ultra 7 155H(45W):1760

Ryzen 7 7840HS:1760

Core Ultra 5 125H:1740

Core i7-1355U:1720

Ryzen 7 7730U:1430

Ryzen 3 7330U:1370

Celeron N5100:580

Celeron N4100:380

※近年の全CPUとの比較は こちら をご覧ください。

ターボモードでのマルチコアの測定結果は約14750。投入電力は80~90W。
「ずっとブースト」なこともあり、スコアは非常に高い。
シングルコアも1830と、さすが第13世代 Core の性能重視型と言える数値だ。

ただ、測定中のコア温度は95℃前後と非常に高く、そのため騒音もかなり大きい(55db)。
ちょっと常用できるモードではない印象もある。

スタンダードモードにすると投入電力は70~80Wになっていたが……
スコアに大差はなく、騒音もあまり変わらなかった。
コア温度は87℃前後と、90℃以下になるので安心はできるが、やはり高い。

オフィスモードにすると投入電力は一気に45Wまで下がる。
マルチコアのスコアも約11650まで下がったが、シングルコアには変化なし。

スコア11650でもノートパソコンとしては十分な処理速度であり、Core Ultra 7 と大差ない。
そして動作音は高負荷時でもかなり静かになるので(43db)、私的にはオフィスモードを中心とした使用を勧めたい。

以下はターボモードで行った、パソコン測定ソフト PCMark10 の結果だ。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N, PCMark10

基本的な処理速度は当然速いとして、表計算や文章作成といった事務作業でもかなり優秀。
常時ブーストの影響なのか、非常に高いスコアが出ている。

画像加工もマルチコア性能相応の評価が出ており、一通りの作業を苦も無くこなせるだろう。

グラフィック(ゲーミング)性能

本機は「最新ゲームを遊べる安価なノートPC」及び「コスパ重視のクリエイター向けPC」であるため、グラフィック性能は特に注目すべき点だろう。

搭載するビデオカードは2023年に登場したノート用の GeForce RTX 3050 6GB
2021年に登場した初期型の GeForce RTX 3050 の強化型となる。

初期型の GeForce RTX 3050 と比べると、ビデオメモリが 4GB → 6GB に増加、さらに CUDA コア(映像処理)が 2048→2560 に、Tensor コア(演算・AI処理)も 64→80 となっている。
単にメモリが増えただけではない。

では、実際にどのぐらいのグラフィック性能があるのか?
以下はベンチマーク(性能計測)ソフト 3D Mark:TimeSpy の結果と比較グラフだ。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N, GeForce RTX 3050 6GB Laptop, 3Dmark TimeSpy
※ゲームパフォーマンス予測の1080pは解像度1920x1080、1440pは2560x1440。
Ultra は最高画質設定であることを示す。

・3D Mark: TimeSpy(ノート用GPU)

GeForce RTX 4070 Laptop:12000

GeForce RTX 3070 mobile:10400

GeForce RTX 4060 Laptop:10300

GeForce RTX 4050 Laptop:8500

GeForce RTX 3060 mobile:8350

GeForce RTX 3050 6GB mobile:5680(本機)

GeForce GTX 1660Ti mobile:5550

GeForce RTX 3050 mobile:4850

Core Ultra 7 155H(CPU内蔵、Intel Arc):3550

GeForce GTX 1650 mobile:3400

Ryzen 9 8945HS (CPU内蔵、Zen4):2750

Ryzen 7 7840HS (CPU内蔵、Zen4):2500

第13世代 Core i7(CPU内蔵、Iris Xe):1800

Ryzen 7 7730U(CPU内蔵、Zen3):1200

Ryzen 3 7330U(CPU内蔵、Zen3):580

※近年の全GPUとの比較は こちら をご覧ください。

本機のグラフィックスコアは約5680
初期型の GeForce RTX 3050 の平均スコアは 4850 なので、有意な差が付いている。
さすがに GeForce RTX 3060 や 4050 には及ばないが、コスパは高い。

測定中のGPU温度は75℃前後で、動作音(冷却ファンの回転音)はやはり大きかったが、ビデオカード搭載ノートとしては標準的だ。
動作モードを変えても、グラフィック性能にほとんど影響はなかった。
(スタンダードやオフィスだとターボ時の約95%)

では、実際にゲームがどのぐらい動くのか?
以下は実機で測定した各ゲームの動作速度の一覧だ。
なお、今回の検証機はモニターの解像度が 2560x1440 の GALLERIA RL7C-R35-C5N だったので、それを基準に測定している。

※GALLERIA RL7C-R35-5N は解像度が 1920x1080 です。

※動画はレビュー機で録画したものですが、再生速度は30fpsです。動画が止まっている場合は長押しして下さい。

高画質の戦闘中で、解像度2560x1440だと60fps前後。
解像度1920x1080だと90fps前後となる。
常時60fps(秒間60コマ)を越えるため、とても快適にプレイ可能だ。

DLSSをバランスにすると、解像度2560x1440でも45~60fpsで動作する。
やや60fpsに満たないが、30fpsを下回ることもないので、普通に遊ぶことができる。
このゲームには動作速度に合わせて画質を調整する動的解像度スケーリング(DLSS ダイナミック)という機能があるが、使用してもDLSSバランスと見た目も速度も大差なかった。

高画質で解像度2560x1440だと30~50fps、解像度1920x1080だと40~60fpsとなる。
十分な速度で遊びたいなら 1920x1080 にするのが無難だろう。
DLSS はパフォーマンスで測定している。

DLSS を Auto にすれば、高画質の解像度 2560x1440 でも 50~60fps で動作するため、快適に遊べる。
ただし、このゲームは初期設定が DLSS OFF になっていて、そのままだと 30fps しか出ない。
すぐにグラフィックの詳細設定を開き、DLSS を使用する設定にしておこう。
なお、このゲームはビデオカード管理ソフト「GeForce Experience」をアップデートしないと DLSS を ON にできない場合があるので注意。

起動時のベンチマークスコアは242。自動設定は 2560x1440 だと中画質となる。
それで 60fps は出るのだが、手動で「アップスケーリング」を DLSS パフォーマンスにすれば、高画質でも 60fps 出るようになるので、そちらの方がおすすめだ。
なお、このゲームは 60fps 以下になるとゲームの動作が遅くなるので、60fps 必須。

最高画質(HIGHEST)だと解像度 2560x1440 では 60fps に届かない。
60fps ないと動きがスローになるので、解像度 1920x1080 でプレイしよう。
町を散策するモードは 1920x1080 でも 30~50fps なので、画質を落とすか「WTのバトルを30フレーム固定」の設定を ON にしておかないと、まともに遊べない。


最近の人気ゲームは DLSS が有効に働くものが多いので、GeForce RTX 3050 6GB でも高画質で十分な速度を出せるゲームが多い。

DLSS は Tencer コアで処理を行っているので、それが初期型の GeForce RTX 3050 より強化されている 3050 6GB は、より DLSS が有効に働くはずだ。

もちろんこの描画性能があれば、軽めの3Dモデリングソフトや3D CADなども(DirectXで動くものなら)使用できるだろう。

ストレージ(記録装置)とメモリ

ストレージ(データ記録装置)は、安価な GALLERIA RL7C-R35-5N は 500GB、上位の GALLERIA RL7C-R35-C5N は 1TB が搭載されている。

ただ、カスタマイズで変更が可能で、5N の方でも 1TB や 2TB にすることが出来るので、好みの容量を選べる。
ちなみに 5N を 1TB にする場合は +6000円。
昨今のゲームは大容量のものが多いので、ゲーミングノートとしては 1TB 以上を勧めたい。
クリエイターの場合は多くの動画や写真を保存することになるだろうから、なおさら大容量が欲しい。

今回の試用機は GALLERIA RL7C-R35-C5N の方なので、最初から 1TB。
使われていたのは CFD 社の企業納入用 NVMe SSD だった。

以下はベンチマーク(性能測定)ソフトで速度を計測した結果だ。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N, Crystal Disk Mark, default

標準設定での測定

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N, Crystal Disk Mark, NVMe SSD mode

NVMe SSD 設定の測定

※テスト結果は製品と異なる可能性があります。

読み込み約5000MB/s、書き込み約3500MB/sという Gen4 の NMVe SSD らしい数値。
そしてランダムリードに優れており、素の数値でも600MB/s、同時処理ありなら1200MB/sという優れた数値を出している。

この NVMe SSD は CFD 社のゲーミング SSD をベースにしているようなので、ゲームの速度に影響しやすいランダムリードが優れているのは納得で、ゲーミングノートにマッチした製品と言える。

メモリは DDR5(DDR5-4800、PC5-38400)を16GB搭載している。
8GBx2 の構成で、2本のメモリにデータを分散して高速化するデュアルチャネルで動作。

質も量もこれで問題はないが、+15000円で32GBに増量することも可能だ。
もし動画の投稿や編集、写真加工といった創作作業に使うのであれば、32GBにすることを考えた方が良いかもしれない。
32GBなら長時間のゲーム時にも安定するだろう。

外観

デザインとモバイル性能

天板はライトグレーで、GALLERIA の白いロゴマークがある。

今回の試用機はクリエイター向けの GALLERIA RL7C-R35-C5N だったので、マークは小さく、端の方に印字されている控えめなデザインとなっていた。
ゲーミングモデルである GALLERIA RL7C-R35-5N の場合は、大きめのエンブレムが中央に配置されている模様。

表面には強めの梨地加工が施されており、サラサラした触り心地。
間近で見るとラメのような光沢がある

内部は外周がグレー、キーがブラックの配色。
ただ、キーの印字と縁取りが白くなっており、メリハリのある印象を受ける。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N 天板

樹脂素材だがメタリックな光沢が

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N キーボード外観

暗めの配色だがキーの縁取りが特徴的

サイズは15.6インチノートの標準的な大きさで、横は約36cm、縦は約24.4cm。

ビデオカード搭載機のため厚さは24mmあり、重さは約2.1kg
持ち運びにはあまり向かないが、ビデオカード搭載ノートとしては軽めの方だ。

ACアダプタの出力は180Wで、重量はコード込みで約585g。
こちらも特別重くはないが、出力相応の大きさと重さがある。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N 全景

GALLERIA ノートの標準的な外観

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N ACアダプタ

ゲーミングPCなのでACアダプタは大きめ

インターフェイス(接続端子)は、右側面にUSB(5Gbps)が2つと、SDカードリーダー
左側面にはUSB(2.0)と、イヤホン&マイクの個別のジャックがある。
側面に USB-C はないが、左右にUSBがあって、右側に2つあるため不足感はない。

背面には miniDispayPort、USB-C(10Gbps)、HDMI有線LAN、電源端子があり、USB-C はデータ転送のみ(映像出力不可)となっている。

高速な端子はないが、価格を考えると妥当なところか。
一通りの種類がそろっていて、数は十分だ。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N 左側面

左側面。こちらのUSBは2.0なので注意

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N 右側面

右側面。USBが2つあるのが便利

無線通信は Wi-Fi 6EBluetooth 5.3 に対応。

内蔵バッテリーは46Whで、公称のバッテリー持続時間は新基準(JEITA3.0)でアイドル時5.7時間、動画再生時3.8時間。
大容量とは言えず、高負荷なゲームをしていると1時間も持たないので、コンセントに繋げての使用がメインとなる。
ただ、オフィスモードで軽い作業する程度なら、バッテリー駆動でも相応に持つはずだ。

モニター / キーボード など

モニターは GALLERIA RL7C-R35-5N と GALLERIA RL7C-R35-C5N で異なっている。

5N の解像度は 1920x1080 の一般的なもの
C5N の方は 2560x1440 の高精細な解像度で、さらに仕様書に sRGBカバー率95%(sRGB比100%)の記載があり、高発色なのがわかる。
画面の美しさを重視したい方や、創作作業を考慮している人は、少し高くても C5N の方がおすすめだ。

ちなみに初期の壁紙も、5N はゲーミングPC用、C5N はクリエイターPC用になっている。

リフレッシュレートはどちらも 165Hz と非常に高く、ゲーミングマシンに要求される滑らかな描画に対応している。

試用機の GALLERIA RL7C-R35-C5N には BOE 社の液晶パネルが使われていた。
視野角は全方位85度、コントラスト比は 1000:1、輝度は 300nit と、標準的な性能。

特に欠点はなく、本体の価格を考えると、かなり良い液晶パネルが使われていると言って良い。

GALLERIA RL7C-R35-C5N モニター外観

1440p の C5N はやはり綺麗
ただ、5N も悪い訳じゃない。普通

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N ヒンジ

ヒンジの最大角度は50度ほど
やや大きめに開ける

カメラはHD画質(約100万画素)で、マイクも備わっているのでWEB会議などは可能だが、特に会議用の機能や、顔認証/指紋認証と言ったセキュリティは備わっていない。
コスパ重視の機種なので、これらの追加機能は省かれている模様。

サウンドは Sound Blaster Studio というイコライザー(音響調整ソフト)が備わっている。
老舗のイコライザーで、最近は低価格機によく使用されている。

Dolby(ドルビー)ほどの音響や深みは感じないが、音質が強化されているのはハッキリと感じ取れ、自然で聞きやすい。
低音は初期設定だと弱いが、好みで調整可能。そして調整しても音崩れしにくい。
特筆するほどの音響ではないが、悪くないサウンドだ。

Sound Blaster Studio
※古参ユーザーにはおなじみのサウンドブラスター。各ゲーム用の設定が用意されている。

15.6インチのノートパソコンなので、キーボードの広さには余裕があり、横3桁のテンキーも備わっている。
数値入力がしやすく、事務作業などでも活用しやすい。

カーソルキーがノートパソコンにありがちな小型タイプではなく、他のキーと同じ大きさがあるのも特徴だ。
ゲームでの使用はもちろん、表計算ソフトや画像加工ソフトなどで使う際にも便利。
その分、右シフトキーの位置がややズレているが、GALLERIA の大きなカーソルキーは長所のひとつと言って良いと思う。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N キーボード

キーボード外観。キーの側面が白い
キーのすき間が大きめで、丸みがある

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N テンキー周辺

ゲーミングPCにもテンキーがあるのは日本の長所。ゲーム以外にも使えます

タイプ感はボタンを押しているようなポチポチ系だが、少しソフトに感じる。
そのため力を入れなくても打てるが、指に来る衝撃はやや強め。柔らかいキータッチを心がけたい。
とは言え、一般的な打鍵感で、タイプしていて特に違和感や問題は感じなかった。

もちろんキーボードバックライトも備わっている。
キーごとの色指定は行えないが、好みの色に光らせることができ、また本機のキーは縁取りも光るので他のノートPCより明るい。

タッチパッドは触り心地なども含め、普通という印象。
大きめで操作性は良く、ボタンはないが、今どきのパッドはボタンを使わない操作で扱うので問題はない。
パームレスト(手のひらを置くスペース)には強めの梨地加工が施されており、手の跡は全く付かない。

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N キーボードバックライト

光るキーボードはゲーミングのお約束
もちろん暗所での作業の補助にもなる

GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N タッチパッド

タッチパッドは大きいほど指がはみ出づらいので、使い勝手が良くなる

総評

ゲーミングPCの「基準ライン」をどこに引くかは、その時々の流行で変化する。

ドスパラは最安クラスの GeForce GTX 1650 搭載ノートや、初期型 GeForce RTX 3050 搭載の安価ノート(販売終了)なども発売していたが、今年の春にそれらでは満足に動作しない人気PCゲーム「パルワールド」が登場。
これによって、ゲーミングPCの最低基準が上がった印象がある。

本機はちょうどパルワードや、他の最新PCゲームを標準以上の画質で動かせる性能を持つため、今はこれが安価ゲーミングノートのベースラインになった印象だ。

DLSS が多くのゲームに普及し、その有効性が高まっていることを考えても、DLSS が使えない GeFroce GTX 1600 シリーズでは、安価モデルでも辛くなってきたのが本音。
ノート用 GeForce RTX 3050 6GB が、今後その後継を務めることになるだろう。

本機は CPU の処理能力もかなり高いので、各種作業用としても十分使っていける。
事務はもちろん、クリエイター向けの C5N なら写真加工に必要な高発色も備わっている。
持ち運びには向かないが、リーズナブルな万能ノートPCとして、多用途に使える製品だ。

ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N / C5N

GALLERIA RL7C-R35-C5N
GALLERIA RL7C-R35-5N

形式:15.6インチ ノートパソコン
CPU:Core i7-13620H(10コア16スレッド)
グラフィックス:GeForce RTX 3050 6GB Laptop
メモリ:16GB(DDR5-4800、8GBx2)
ストレージ:500GB / 1TB NVMe SSD(Gen4)
モニター
 C5N:解像度 2560x1440、sRGB100%
 5N:解像度 1920x1080
 両方:リフレッシュレート 165Hz
サウンド:Sound Blaster のイコライザー
通信:Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
重量:約2.1kg、ACアダプタ585g
バッテリー:46Wh
(公称 アイドル時5.7時間、動画再生時3.8時間)
その他:3つの動作モード
定価(税込)
 GALLERIA RL7C-R35-C5N:139,980円
 GALLERIA RL7C-R35-5N:129,980円

※詳細はドスパラ公式サイトをご覧下さい。
※C5N と 5N の違いはモニターとストレージのみです。ストレージはカスタマイズで変更可能です。
※仕様・価格は時期により変更の可能性があります。