実機で測定したベンチマーク(性能測定)の結果の一覧です。
測定には Cinebench R23 を使用、標準の設定で、10分の計測を行っています。
CPUの性能は、マルチコアとシングルコアに分かれています。
それぞれの意味は こちら をご覧ください。
実測値を元にしているため、よく利用されている一般的なCPUが対象となっています。
すべてのCPUのリストではないのでご了承下さい。
デスクトップ用CPU
標準型のCPUは定格(基準値)で測定しています。
K付きCPUは、近年のものは最初から高出力設定なので、定格は無視しています。
マルチコア性能:K付き込み
Core i9-13900K:38000
Core i7-14700K:34000
Core i7-13700K:29000
Core i9-12900K:25000
Core i7-12700K:22000
Ryzen 7 7700X:19000
Core i7-13700:17700
Core i5-12600K:16500
マルチコア性能:標準型~下位
Core i7-13700:17700
Core i5-13400:16000
Ryzen 7 5800X:14500
Core i7-12700:14000
Core i7-11700K:13500
Ryzen 7 5700X:13000
Core i5-12400:11500
Ryzen 5 5600X:10500
Ryzen 5 5500:9300
Core i7-11700:9200
Core i7-10700:9000
Core i3-13100:8900
Ryzen 5 4500:8850
Core i3-12100:8300
Core i5-11400:8000
Core i5-10400:7600
Core i3-10100:5500
Pentium G7400:3700
Celeron G6900:2500
シングルコア性能
Core i9-13900K:2260
Core i7-14700K:2150
Core i7-13700K:2100
Core i7-13700:2020
Core i9-12900K:2000
Ryzen 7 7700X:1950
Core i7-12700K:1920
Core i7-12700:1900
Core i5-12600K:1870
Core i5-13400:1770
Core i3-13100:1730
Core i5-12400:1720
Ryzen 7 5800X:1580
Core i7-11700K:1550
Core i3-12100:1550
Ryzen 7 5700X:1540
Core i7-11700:1520
Ryzen 5 5600X:1520
Pentium G7400:1430
Core i5-11400:1400
Ryzen 5 5500:1340
Celeron G6900:1280
Core i7-10700:1250
Ryzen 5 4500:1230
Core i5-10400:1150
Core i3-10100:1150
ノートパソコン用CPU
マルチコア性能:能力重視型
Core i9-13900HX:23200
Core i7-13700HX:20000
Ryzen 7 7840HS:15500
Core i9-13900H:13700
Core i7-13700H:13500
Core i7-12700H:12500
Core i7-11800H:10800
Ryzen 5 7535HS:10500
(Apple M3):10300
Ryzen 5 6600H:9750
Core i7-1360P:9700
マルチコア性能:標準型~省電力型
Core i7-1360P:9700
Ryzen 7 7730U:9600
Core i5-1340P:9500
Core i7-1260P:8700
(Apple M2):8700
Core i5-1240P:8400
Ryzen 5 7530U:8300
Core i5-11400H:8250
(Apple M1):7700
Core i7-1355U:7000
Core i5-1335U:6000
Core i7-1165G7:5800
Core i3-1215U:5500
Ryzen 3 7330U:4950
Ryzen 3 7320U:4500
Core i3-N300:4100
Core i5-1135G7:3850
Core i3-1115G4:2600
Celeron N5100:1400
Celeron N4100:950
シングルコア性能
Core i9-13900HX:2000
Core i9-13900H:1900
(Apple M3):1900
Core i7-13700HX:1850
Core i7-13700H:1850
Core i7-1360P:1820
Core i7-12700H:1810
Core i5-13500H:1780
Ryzen 7 7840HS:1760
Core i7-1260P:1735
Core i5-1340P:1720
Core i7-1355U:1720
Core i5-1240P:1680
Core i5-1335U:1670
Core i3-1215U:1550
(Apple M2):1550
Core i7-11800H:1520
Core i7-1165G7:1500
(Apple M1):1500
Ryzen 5 7535HS:1480
Ryzen 5 6600H:1480
Core i5-11400H:1480
Ryzen 7 7730U:1430
Ryzen 5 7530U:1400
Ryzen 3 7330U:1370
Core i5-1135G7:1350
Core i3-1115G4:1300
Ryzen 3 7320U:1120
Core i3-N300:980
Celeron N5100:580
Celeron N4100:380
タブレット & 2in1(ファンレス機)
OSが違えば動作も異なるので、あくまで参考程度にして下さい。
Geekbench 5 での測定結果なので、Cinebench のスコアとは比較できません。
ここは主に Geekbench 公式サイト の結果リストを参考にしています。
Windows Apple Android
マルチコア性能(Geekbench 5)
iPad Pro 12.9″ 6th(Apple M2)8450
iPad Air 5th(Apple M1)7200
Surface Pro 9 5G (Snapdragon 8cx Gen3) 5700
iPad mini 6th(Apple A15)4400
iPad 10th(Apple A14)4200
Vivobook 13 Slate(Core i3-N300)4150
iPad 9th(Apple A13)3400
HP Elite Folio (Snapdragon 8cx Gen2) 3150
Galaxy Tab S8(Snapdragon 8 Gen1)3000
Core i5-10210U:2400
iPad 8th(Apple A12)2400
iPad Pro 10.5″(Apple A10X)2300
LAVIE T11 T1195(Snapdragon 730G)1780
Surface Go 3(Core i3-10100Y)1600
arrows Tab WQ2(Celeron N5100)1500
Core M3-8100Y:1300
Celeron N4100:1300
Galaxy Tab A 2019(Snapdragon 429)550
シングルコア性能(Geekbench 5)
iPad Pro 12.9″ 6th(Apple M2)1850
iPad Air 5th(Apple M1)1700
iPad mini 6th(Apple A15)1580
iPad 10th(Apple A14)1570
iPad 9th(Apple A13)1320
Galaxy Tab S8(Snapdragon 8 Gen1)1180
iPad 8th(Apple A12)1100
Surface Pro 9 5G (Snapdragon 8cx Gen3) 1100
Vivobook 13 Slate(Core i3-N300)1050
Surface Go 3(Core i3-10100Y)980
iPad Pro 10.5″(Apple A10X)840
HP Elite Folio (Snapdragon 8cx Gen2) 800
Core i5-10210U:800
Core M3-8100Y:700
arrows Tab WQ2(Celeron N5100)600
LAVIE T11 T1195(Snapdragon 730G)580
Celeron N4100:380
Galaxy Tab A 2019(Snapdragon 429)230
マルチコアとシングルコアについて
マルチコアのスコア(マルチスレッド性能)は、忙しい(たくさんの作業を同時に行っている)ときの機敏さ、パソコンの起動速度、処理の分散にしている一部のソフトウェアの速度、映像の編集(エンコード)速度などに影響します。
シングルコアのスコア(シングルスレッド性能)は、ほとんどのゲームやソフトウェアの動作速度、あまり忙しくないときの速度などに影響する、基礎となる性能です。
マルチコア性能はたくさんの処理を同時にやらせたときの評価なので、コアが多いCPUほど高い数値になります。
ただ、一般の用途だとそんなに大量の処理を同時に行うことは稀なので、すごくたくさんのコアがあっても意味がないことも多いです。
パソコンは裏で様々な処理を行っていますが、それでも同時処理数(スレッド数)は8ほどあれば一般的な用途では問題なく、それ以上がどのぐらい有効になるかは用途や環境によります。
例えば、多くのゲームは「重い単一処理」なので、スレッド数は影響しません。
ただ、実況配信したり、録画したりといった、別の作業も同時に行う場合、コアが多い方が安定します。
シングルコア性能は、ひとつひとつの処理をどれぐらい速くこなせるかの目安となります。
巷ではマルチコアの性能ばかり見られている傾向がありますが、普段の使用時に影響が大きいのは、本当はこちらの方です。
ただし、エクセル・ワードなどを含む事務ソフト Office や、フォトショップ・イラストレーターなどの Adobe 社のソフトは、処理の分散(マルチコア最適化)に対応しているため、マルチコアとシングルコアの双方が影響します。
CPUの性能評価をマルチとシングルに分けず、1つの数値だけで表しているサイトもありますが、これではCPUの性能はわかりません。
マルチコア性能だけ特別に高いといった、偏ったCPUもあるからです。
そうしたものは作業に得手不得手があり、特定の用途に特化した製品の場合もあります。
Core(Intel)と Ryzen(AMD)どっちがいいの?
近年の状況で言うと、以下のようになります。
- 安定しているのは Core
昔から Intel の方が安定していると言われていますが、近年のベンチマーク中でも、Core の方が温度が安定していることが多く、Ryzen は割と100℃近くの高温になりがちです。
また、Core の方が比較的安全な、余力のある設定になっているのが見て取れます。 - ゲームは Core、表計算は Ryzen
ゲームはシングルコア性能が重要で、シングルコアに強いのは一部の製品を除き、Intel の Core の方です。
一方、PCMark10 というベンチマークの結果を見るに、Ryzen は表計算で Core より高い性能を発揮します。 - わかりやすいのは Core、玄人向けは Ryzen
Core は型番で世代や種類を判別しやすく、製品のラインナップが整っています。
Ryzen は型番で世代や種類を判別しにくく、新世代なのに中身は旧式、性能も下位、といった初心者騙しのような型番も見られ、勘違いしがちです。 - 低価格機とコスパは Ryzen
2023年以降、AMD の低価格ノート用CPUは、同じ価格帯の Intel の Pentium や Celeron よりも高い性能を持つようになっており、市場から Intel の低価格CPU搭載ノートが姿を消す事態になっています。
デスクトップ用でも Ryzen の低価格CPUがよく見られ、昔からコストパフォーマンスでは Ryzen が勝ります。 - 内蔵グラフィック機能は Core
ノート用の Core には Iris Xe というグラフィック機能が備わっていて、CPU内蔵機能としては高い性能を持ちます。
Ryzen は上位CPU以外、内蔵グラフィック機能が弱く、Youtube などの動画サイトの表示時に処理がもたつくことがあります。
ただ、ビデオカードを搭載する場合、そちらで画像や映像の処理が行われるため、CPU内蔵のグラフィック機能は無視できます。
基本、初心者にとってはどちらも大差ありません。
ただ、やや乱暴な意見ですが、「そういうのが気になる人で、この質問をするレベルの人は、Intel の Core を選んでおくのが無難で確実!」というのもあります。
K付きCPUについて
型番の最後に「K」や「KF」が付いている、俗にいう「K付きCPU」は愛好家向けの製品です。
(KF は内蔵グラフィック機能がないものです。性能は K と同じです)
非常に高い性能を持ちますが、消費電力と発熱も高く、優れた冷却能力と電源出力が必要になります。
高負荷時の動作音(冷却ファンの回転音)も大きくなり、もちろん価格も高くなります。
ノートパソコンの場合は「H」や「HX」が該当し、性能が高いほどバッテリーの駆動時間は短くなり、騒音・重量・サイズも増す傾向にあります。
CPUは高性能なほど消費電力と発熱が増すので、価格が高くなるだけでなく、それに伴うデメリットもあることに注意して下さい。
K付きのCPUは性能の調整が可能ですが、いずれにせよ一般向けではありません。
ただ、近年のノートパソコンは「動作モード」の変更で、簡単に性能を調整できる機種も増えています。
ベンチマークの基礎知識
当ページでは、無料で公開されていて、シングルコアとマルチコアを個別に測定できる、Cinebench というベンチマークソフトを利用しています。
いくつかバージョンがありますが、新しい Cinebench R23 で計測を行っています。
(最新の Cinebench 2024 も公開されましたが、2023年11月時点ではまだ不安定で、計測結果が蓄積されておらず比較もできないため、まだ利用していません)
他に有名なCPUベンチマークとして、Passmark や Geekbench などがあります。
ただ、Passmark は有料(試用30日)なので、一般の人が比較に使うのには向いていません。
Geekbench は iOS、Android などでも利用できるのが長所です。
他に、グラフィック性能の計測に使われる 3DMark(有料)にもCPUの測定があります。
当サイトでは Cinebench R23 の10分測定で計測しています。
明らかに1周分(約1分)の計測しかしていないサイトもあるのですが、これだと一定時間だけ性能を引き上げる「ターボブースト」のあるCPUが有利になってしまいます。
また、海外で測定されたと思われる結果を転載したCPU性能リストもありますが、海外は日本とは測定の慣習が違うので、正確とは言えない場合があります。
ベンチマークの結果にはCPUの測定であっても、メモリやマザーボードなど他のパーツも影響し、冷却性能や動作設定、その日の室温なども関わります。
このため海外では外部要因を減らすため、「考えられる最高の状態での測定結果」をそのCPUの性能とする場合が多いです。
これは一理あるのですが、特に標準型のCPUで、定格の性能とは異なるオーバークロック前提の数値が広まっていたりします。
実際のところ、オーバークロックを駆使しているような人はごく一部であり、一般の人が使っている状況とは異なるため、当サイトでは(K付き以外)定格による実測値を基準としています。
よって他所のデータより低くなっていることもありますが、その辺りはこうしたベンチマークの基準をもとに、情報の選別をして頂ければと思います。
CPUの基本説明は こちら、用語については こちら をご覧ください。
また、CPUの最新ロードマップ(今後の予定)は こちら でまとめています。
ビデオカード(グラフィック機能)の性能一覧は こちら で公開しています。