- ミドルクラスの性能のコストパフォーマンス重視のデスクトップ ゲーミングPC
- Zen4 世代の Ryzen 5 と GeForce RTX 4060 を搭載し、価格と性能を両立
- 白いケースはフルカラーの発光ファンも備え、装飾性も高い

こんな人にオススメ!
- ゲーミングPCが欲しいけど20万円以下に抑えたい人
- コスパの良いゲーミングPCが欲しいけど安物はイヤな人
- モンスターハンターワイルズなどの最新ゲームをやりたい人
(提供元:株式会社サードウェーブ)
モンハンワイルズにもお勧め
2025年2月28日、人気ゲーム「モンスターハンター」シリーズの新作が発売される。
「モンスターハンターワイルズ」だ。
ただ、このゲームのパソコン版は、事前に「中画質で快適に遊ぶには GeForce RTX 4060 以上のビデオカードで『フレーム生成』の技術を使用する必要がある」と発表されたため、ゲームPC業界に衝撃が走った。
これまでのゲームより、明らかに高い性能が要求されたからだ。
これにより、日本のゲーミングPCは GeForce RTX 4060 以上が基準とされるようになった。
(その後、必要環境が更新され、推奨 GeForce RTX 2060 Super 以上、高画質 GeForce RTX 4060Ti 以上に変わったが、ともあれ 4060 が目安となる)
今回取り上げるのは、その要求を満たした中でも安く、個人的におすすめの構成の製品。
「GALLERIA RM5R-R46-W」だ。
※モニターは別売りです。キーボードとマウスは付属
CPUには Ryzen 5 7500F が使用されている。「Zen4」の Ryzen 5 だ。
巷の最安の GeForce RTX 4060 搭載機は Ryzen 5 4500 を搭載している場合が多いが、これは設計が Zen2 で、さすがに古い。
モンスターハンターワイルズの推奨環境ギリギリで、条件を満たしてはいるが、普段使いの処理速度を考えても、あまりお勧めしない。
次に多いのは Ryzen 7 5700 で、こちらは Zen3。
相応の性能があり、安価モデルの選択肢として悪くはないが、そろそろ古くなりつつある。
今パソコンを買うのに古い設計を選びたくないのなら、せめて Zen4 クラスにしたいところだ。
なお、同じ名前(GALLERIA RM5R-R46)で Ryzen 5 4500(Zen2)を搭載している製品があって紛らわしいのだが、今回紹介しているのは Zen4 の Ryzen 5 7500F 搭載機なので間違わないで欲しい。
今回の検証機は昨年秋に登場したホワイトモデルで、ARGB(フルカラー)の発光LEDで飾られていた。
このケースの装飾についても詳しく紹介していきたい。
価格は(2025年2月時点で)税込187,980円。
最近、またパソコンの値動きが激しくなっているのだが、本機なら20万円を越えることはないだろう。
以下、まずはケースの外観からレビューしたい。
ケース外装と内部
外観 と LED装飾
ケースはドスパラのゲーミングモデル GALLERIA の中型ケースが使用されている。
中型と言っても他社のものより若干大きめで、そのぶん内部のスペースには余裕がある。
今回はホワイトのケースであるため、白が基調の部屋にもよく合う。
ただ、前面パネルや天井は黒いままなので、白ケースと言うよりは白黒ツートンカラーのケースであり、中間色のない強いカラーリングの印象。
最近流行りの清涼感のあるケースとは異なる、ゴシック的な雰囲気だ。

ホワイトだけど他社とは雰囲気が違う
ピアノと言うかメイドと言うか……

白い背景によくマッチするカラーリング
ただ、若干おもちゃっぽさも感じる
前面のボタンやUSB端子は、上部にななめ上に向かって付いている。
高さもあるため、床置きに向いた設計だ。
最近は天井や側面に端子が付いているPCケースも多いのだが、天井だと上部に相応のスペースが必要だし、卓上置きには決定的に向かない。
側面だと置く位置が逆になると使い辛くなるため、本機のようにナナメ上向きに付いているのは、個人的にも好みだ。
前面USBは4つすべて USB 5Gbps で、種類の違いはない。
ガレリアケースの大きな特徴は正面のゲート型LEDライトで、本機は設定によって様々な色や、発光パターンで光らせることができる。
これは BIOS で設定する必要があるため、初心者にとっては若干使い辛いが、レインボーカラーにしたり、光を走らせたりできて、見ているだけで楽しい。
(LEDライトの設定方法は内部構造のところで解説しています)
レインボーパターンのゲート型LED
※動画が止まっている場合は長押しして下さい
ゲートに沿って光が走る演出
他にも様々な発光パターンがある
背面の端子はシンプルで、これといった特徴はない。USB端子は4つ。
2つはマウス/キーボード用の USB2.0 で、残りは USB 5Gbps。
あとはネットワーク用の LAN端子(1Gb)とオーディオ端子があるだけだ。
映像出力はビデオカードに HDMI が1つ、Display Port 3つが備わっている。
天井部は網になっていて、そこからも通気しているので塞いだりしないように。
底面にも吸気口があり、電源ユニットはそこから外気を取り込んでいる。
ホコリを防ぐメッシュ(網)が付いていて、後部から引き出せるようになっているので、たまに詰まっていないか確認し、掃除をしておこう。
底からの吸気は重要なので、絨毯の上などには置かないように。

電源の吸気不足は故障原因になるので注意
内部構造
白ケースのガレリアは、ケースファンも ARGB(フルカラー)の発光ファンが標準搭載されていて、内部も美しく照らされる。
(ARGB に対応していないマザーボードもあるので、全機種対応とは限りません)
外側のゲート型LEDライトと同じく、発光色と発光パターンは好みに変更可能。
ガレリアは基本、青い発光色だが、本機は赤でも黄でも虹色でも、自由に決められる。
中のケースファンもレインボー
※動画が止まっている場合は長押しして下さい
レーダーみたいなパターンもある
明るさや速さも変えられる
設定方法は BIOS を起動し(PC起動時に Delete か F2 を連打)、「Tool」のタブを選択。
そこにある「ASR USB LED test form」を選ぶ。
すると以下のような画面になる。
「LED Mode」という項目があり、ここで Static(固定)、Rainbow(虹色)、Wave(波)など、様々な発光パターンを選択できる。
色は Red、Green、Blue の三原色を 0~255 の数値で設定して変える。
明るさ(Brightness)や速さ(Speed)を変えられる発光パターンもある。
「Apply to all channel」を選ぶと色の確認を行えるので、とりあえず色々試してみよう。
これがいい、という発光パターンが決まったら、「Save current data to MCU」を選べば設定が保存される。
終わったら Exit のタブを選び、Save & Exit すれば再起動後に適用されているはずだ。
ただ、惜しいのは…… 本機は前面と背面の2ヵ所のケースファンが光るのだが、のぞき窓が小さいため、前面ファンはほとんど見えないこと。
最近は側面がガラスパネルのケースも増えているが、ガレリアにはまだそうしたものは用意されていない。

標準でのぞき窓があるのは嬉しいんだけど、本機だと大きさが不十分……

前面側のファンは完全に隠れてしまう
いっそパネルは外してしまうか……
内部の構造だが、大きさに余裕があって、いかにも通気性が良い。
CPUクーラーはサイドフロー(横向き)のものが付いていて、前から後ろに流れるエアフローが理想的だ。
ビデオカードが大き過ぎないので SATA 端子が隠れたりはしておらず、手も入れやすくて拡張はしやすいだろう。
マザーボードは ASRock 製で、チップセットは A620 だが、サードウェーブ(ドスパラ)の特注品で、市販のものとは異なる。
ビデオカードの下には空きの M.2スロットが1つと、PCIe x1 スロットが1つ。
さらに、下部電源ケースの上に3.5インチのマウンタが2つ用意されていて、HDD/SSD を装着できる。
CD/DVDドライブを設置する5インチベイもあり、さらに背面部には 2.5インチSSDを固定できるマウンタが2つ用意されている。
SATA端子は4つしかないが扱いやすい場所にあり、あとから手を入れたい人には良いケースだ。

拡張性の高さがドスパラPCの長所

裏にも SSD を2つ貼り付けられる
なお、無線LAN(Wi-Fi & Bluetooth)カードを装着する M.2スロット(Key E)はビデオカードの裏に隠れているので、着脱にはビデオカードを外す必要がある。
ただ、必要なら注文時に付けてもらうことも可能だ。
電源ユニットは 650W 80PLUS BRONZE のものが使われている。
これで特に問題ないが、電源の品質は寿命や故障しやすさに直結する。
個人的には +5000円 になるが、750W 80PLUS GOLD のものを勧めたい。
パーツ性能
処理性能(CPU)
本機のCPUには「Ryzen 5 7500F」が搭載されている。
「Zen4」の初期型のひとつで、コア名は「Raphael」。
2023年の夏に発売されたものだが、Raphael 自体は2022年に登場した設計だ。
末尾の「F」は内蔵グラフィック機能がないことを意味するが、ビデオカードがあれば問題ない。
Zen4 の初期型はあまり普及しなかったが、当時は Zen3 のコストパフォーマンスが良く、ライバルの第12~13世代の Core が売れていたため、その陰に隠れてしまった印象だ。
だが、性能は順当に強化されており、そろそろ Zen3 が古くなってきて、Zen5 はまだ高いので、コスパ型のCPUとしてデスクトップ用の Zen4 がここに来て選択肢になりつつある。
コア数は6、スレッド数は12。
デフォルト(基準)の TDP は 65W だが、テスト中は 84W で動いていた。
以下はベンチマーク(性能測定)ソフト CINEBENCH の測定結果と、主流デスクトップ用CPUとの比較グラフだ。

Ryzen 7 9700X(10分測定)

Cinebench 2024 での計測
・マルチコア性能(デスクトップ標準型)
Ryzen 7 9700X:20700
Core i7-14700:19700
Ryzen 7 7700X:19000
Core i7-13700:17700
Ryzen 5 9600X:17000
Ryzen 7 8700G:16800
Ryzen 7 7500F:14650(本機)
Core i7-12700:14000
Core i5-14400:13750(ライバル)
Ryzen 7 5700X:13000(Zen3)
Core i5-12400:11500
Core i3-13100:8900
Ryzen 5 4500:8850(Zen2)
・シングルコア性能(デスクトップCPU)
Ryzen 7 9700X:2210
Ryzen 5 9600X:2170
Core i7-14700:2050
Core i7-13700:2020
Ryzen 7 7700X:1950
Core i7-12700:1900
Ryzen 5 7500F:1820(本機)
Core i5-14400:1820(ライバル)
Ryzen 7 8700G:1750
Core i3-13100:1730
Core i5-12400:1720
Ryzen 7 5700X:1540(Zen3)
Ryzen 5 4500:1230(Zen2)
※近年の全CPUとの比較は こちら をご覧ください。マルチコア性能 の測定値は約14650。 シングルコア性能 は1820。
第12世代 Core から第13世代 Core の頃の Ryzen 5 なので、そのぐらいの評価値だ。
見ての通り、Zen3 である Ryzen 7 5700X との能力差は、結構大きい。
特にシングルコア性能で顕著だ。
それでいて価格差は1万円未満であることが多いので、Zen4 の Ryzen 5 7500 を勧めている理由がわかると思う。
Zen2 の Ryzen 5 4500 は、確かに安いが、今どきの性能ではない。
ライバルの Core i5-14400 と比べると、マルチコアでやや勝り、シングルコアは互角だ。
測定中の投入電力は 84W、CPU温度は 75℃。
Ryzen 5 なので、どちらも余裕のある数値。
ただ、ベンチマーク中は「ブゥーン」という、低く唸るような音が鳴り続けていた。
音量は 50~55db ほどで、高負荷だとちょっと気になるかもしれない。
知識のある方は、ケースファンの回転速度を少し調整しても良いかもしれない。
もちろん高負荷でないときは、そこまで大きな音は鳴らない。
以下は PCMark10 で測定した、様々な作業を行ったときの評価だ。
基本処理の中では、アプリの起動速度の評価が 13000 と高めに出た。
ウェブサイトの閲覧は 10700 で、昨今のデスクトップPCの標準的な速度と言える。
ちなみに Zen2 や Zen3、省電力CPUとかだと 8800 ぐらいになる。
表計算は Ryzen の得意とするところ。
ライバルの第12~14世代 Core よりも、一回り高めのスコアが出る。
本機もスコア 15000 以上と、Zen4 のデスクトップ用 Ryzen らしい高評価が出た。
第13 / 14世代 Core だと、Core i9 でやっとこのぐらいだ。
最新の Core Ultra 200V(Lunar Lake)と比べても同等。ちなみに Zen5 だと 17000 になる。
書類作成のスコアも 9500 以上で、事務関連はやはり強い。
写真/画像加工のスコアも 17000 以上と、Zen4 + GeForce RTX 4060 相応と言える、十分な評価が出ている。
動画編集も約9000あり(一般的なノートPCだとビデオカード搭載でも6000~8000程度)、創作関連の作業も快適に行えるだろう。
まとめると、当たり前だが、近年のデスクトップPCらしい高性能と言える。
Ryzen 5 でも普段使いや各種作業で、十分なパフォーマンスを発揮するだろう。
グラフィック性能(ビデオカード)
本機はビデオカードに GeForce RTX 4060 を搭載している。
コストパフォーマンスの良い大定番のビデオカードで、冒頭でも述べたように、モンスターハンターワイルズが「中画質で快適に遊ぶには GeForce RTX 4060 が必要」と発表したため、これ以上のビデオカードが2025年のゲーミングPCの基準となっている。
2025年1月末、最新の GeForce RTX 5000 シリーズの発売が始まったが、GeForce RTX 5070 から 5090 までの高額モデルしか発表されていない。
よって当面、廉価クラスは GeForce RTX
4060 が担い続けるようで、まだまだ現役の状態が続くだろう。
性能的にも、先に結論を言ってしまうと、GeForce RTX 4060 で既存のゲームはほとんど快適にプレイできる。
4K解像度で遊びたいとか、160fps ぐらい出したい、生配信したいとか言わないのであれば、RTX 4060 で十分と言える。
以下は 3DMark:TimeSpy で測った3D描画性能と、他のデスクトップ用ビデオカードとの比較グラフだ。
※ゲームパフォーマンス予測の1080pは解像度1920x1080、1440pは2560x1440。
Ultra は最高画質設定であることを示す。
・3D Mark: TimeSpy(デスクトップ用)
GeForce RTX 4070 SUPER:20500(220W)
GeForce RTX 4070:17500(200W)
Radeon RX 7700 XT:17500(245W)
Intel Arc B580:14500(190W)
GeForce RTX 4060Ti:13500(160W)
GeForce RTX 3070:13500(220W)
Radeon RX 6700 XT:12500(230W)
Intel Arc B570:12500(150W)
GeForce RTX 3060Ti:11500(200W)
GeForce RTX 4060:10500(115W、本機)
Radeon RX 7600:10500(165W)
GeForce RTX 3060:8500(170W)
Radeon RX 6600:8100(132W)
GeForce GTX 1660 SUPER:6000(125W)
GeForce RTX 3050 6GB (2024):4800(70W)
GeForce GTX 1650:3600(75W)
※近年の全グラフィック機能との比較は こちら をご覧ください。本機のグラフィックスコアは約10500。 GeForce RTX 4060 の平均スコア通りだ。
GeForce RTX 4000 シリーズの下位モデルなので、こうして現行ビデオカードを並べて比較すると下の方になってしまうが、不自由しない性能がある。
青色の細いバーグラフは消費電力の比率で、低いほど良い。
見てのように GeForce RTX 4060 は、とても電力効率が高いのがわかる。
ちなみに、発売されたばかりの GeForce RTX 5080 は3万以上のスコアが出るが、搭載モデルは50万円コースだ。
Intel Arc Bシリーズは12月に出た新型だが、Intel Arc は GeForce や Radeon と比べるとソフトウェア側の対応がまだ整っていないので、実力を発揮できないケースも多い。
そうしたドライバやソフト側の対応の点では、GeForce がベストなのは間違いない。
では、この3D描画性能で、最新のゲームはどのぐらい動くのか?
以下は実機で検証した、最新ゲームの動作速度の一覧だ。
※解像度は1920x1080。動画は実機で録画したものですが、再生速度は30fpsです。動画が止まっている場合は長押ししてください。
・モンスターハンターライズ
高画質の戦闘中で 110~130fps、非常に快適にプレイできる。
120Hz クラスのゲーミングモニターの性能も十分活かせるだろう。
DLSS はこのレベルで動くなら、使っても違いが生じない。一部の表現が劣化するだけなので、使わない方が良い。
・Ghost of Tsushima
画質「非常に高い」で、DLSS なしで 60~70fps。
「高い」だと 80~90fps となる。
DLSS をバランス設定で使用すると、非常に高い画質でも 80~100fps となる。
動作に合わせて画質を調整する動的解像度スケーリング機能は、常に 60fps を超えているので使う意味がない。
・龍が如く8
最高画質、DLSS なしの場合でも 80fps 以上で動作する。
60fps を超えているので十分だが、DLSS をバランスにすると 120fps の速度になる。
とても快適にプレイ可能だ。
・ストリートファイター6
最高画質(HIGHEST)でも、バトルは上限速度の 60fps で動作する。
町を散策するシーンも 75~90fps 出るので、特に問題はない。
一通りのゲームが高画質でも 60fps(秒間60コマ)以上で動いている。
2025年2月に発売されるモンスターハンターワイルズは GeForce RTX 4060 で、DLSS 使用で、フレーム生成を用いれば、中画質なら快適とのこと。
フレーム生成は2024年の春ごろは重くてまともに使えなかったのだが、秋には改良され、なんとか実用に耐え得るものになっていた。
2025年はAIの補助とフレーム生成が、さらにグラフィックの高速化を促していくことだろう。
ストレージ(記録装置)とメモリ
本機が標準搭載している ストレージ は容量 512GB の NVMe SSD だ。
高速な Gen4(PCIe 4.0)の製品だが、512GB というのは多いとは言えない。
近年のゲームはサイズが大きくなっているので、なおさらだ。
ただ、1TB 以上の NVMe SSD に変更することが可能で、HDD か SSD を1台追加し、さらに HDD をもう1つ追加することもできる。
もちろん追加すれば価格は上がってしまうが、必要に応じたカスタマイズができる。
また、内部構造のところで述べたように、空きの M.2 スロット と4つの SATA端子、複数のマウンタ(ストレージ固定場所)があるので、知識のある人なら自力で増設することもできる。
古いパソコンのストレージの移植もしやすい。
以下は標準搭載のストレージの速度を計測した結果だ。

標準設定での測定

NVMe SSD 設定の測定
※テスト結果は製品と異なる可能性があります。
使われていたのは Micron 2400 という製品。
読み込み約4300MB/s、書き込み約1800MB/s で、Gen4 の NVMe SSD としては奮わない数値だが、ほぼメーカー公称値である。
書き込みが低いが、容量 1TB なら 3600MB/s までアップするようなので、書き込み速度を増やす意味でも増量をお勧めしたい。
ただ、NVMe SSD を Windows 用と割り切るのであれば、ゲーム保存用の SSD と、データ保存用の HDD を追加して、そちらでまかなう手もある。
2.5インチの SSD でもゲーム用途なら速度は十分。
さすがに HDD だと昨今のゲームはもたつく場合があるが、大容量でも安いのでデータ保存には良い。
この組み合わせだと相応のお値段にはなるが、容量に余裕を持って使える。
また、標準搭載の NVMe SSD も、ランダムアクセス は優秀だった。
同時処理ありの測定で、読み書き共に 1600MB/s を超える。
CPUの検証時に「アプリの起動速度の評価が高かった」と述べたが、それはこのランダムアクセスの良さが影響していたものと思われる。
ゲームにとっても重要なので、悪い製品ではない。
メモリは DDR5(DDR5-4800)を 16GB 搭載している。
8GBが2本付いており、データを分散して高速化するデュアルチャネルで動作する。
一般用途ならこれで問題ないと思うが、長時間のゲームプレイの安定性や、画像/動画編集などを考えるのであれば、32GB あると安心できる。
+13900円となるので、予算次第ではあるが。
総評
安めのゲーミングPCが欲しくても、ビデオカードは GeForce RTX 4060 が2025年からは必須と言える。
最近、GeForce RTX 3050 6GB 搭載機も安く売られているが、これは省電力型のビデオカードで、補助電源が要らないぶん、性能はだいぶ低い。
モンスターハンターワイルズの必要最低環境にも届いておらず、今後のゲームは厳しい。
CPU は、もう Ryzen 5 4500 のような Zen2 では、使えないとは言わないが、今から買うのは勧められない。
CPU の項目で述べたように、Ryzen 7 5700X のような Zen3 も、Zen4 と比べたら価格の割に性能差は大きい。
という訳で、安めで Zen4 の Ryzen 5 7500F と GeForce RTX 4060 を組み合わせた、本機のような構成がベターでお勧めだ。
それと第14世代 Core の Core i5-14400F + GeForce RTX 4060 の組み合わせが、コスパ型のデスクトップゲーミングPCの定番だろう。
今回はガレリアのホワイトモデルをレビューしたが、もちろん従来の黒+メタリックのモデルもある。
フルカラーの LED が必要ないなら、そちらの方が5千円ほど安い。
ただ、フルカラーのゲート型ライトは、遊び心があって好みだ。
もし装飾性をもっと重視したいなら、最近発売された THIRDWAVE-G シリーズも良い。
こちらも同じような構成があって、フルカラーのケースファンを付けられ、側面が透明パネルなので内部のライティングも楽しめる。
別の機種なのでマザーボードが異なるかもしれないが、ストレージは似たようなカスタマイズが可能だ。
ともあれ本機の構成なら、最新ゲームを遜色なくプレイでき、そして一通りの創作作業や事務、趣味や勉学なども無理なくこなすことができる。
最近、12万円のゲーム機とかも出ているが…… それを買うなら、ゲーミングPCを選ぶのを強く勧めたい。

ケース:デスクトップ(ミドルタワー)
CPU:Ryzen 5 7500F(Zen4、6コア12スレッド)
クーラー:サイドフロー空冷クーラー
GPU:GeForce RTX 4060(8GB)
メモリ:16GB(DDR5-4800、8GBx2)
ストレージ:512GB NVMe SSD(Gen4、4300MB/s)
電源:650W(80PLUS BRONZE)
拡張:M.2スロット x2(空き1)、SATA端子4つ、空きPCIe x1 1本、3.5インチベイ x2、2.5インチマウンタ x2、5インチベイあり
その他:ARGBファンx2、ゲート型ライトもARGB対応
価格:税込187,980円
※詳細はドスパラ公式サイトをご覧下さい。
※ホワイトではない、通常の黒モデルもあります。
※仕様・価格は時期により変更の可能性があります。