• 2023年8月に発売されたドスパラのノートパソコン
  • 10万円を切る格安ながら第13世代 Core i5 を搭載、費用対性能に優れる
  • 約1.3kgの軽量、シンプルな作りだが必要な機能はそろっている
ドスパラ THIRDWAVE F-14RP5

こんな人にオススメ!

  • 安くて使えるパソコンが欲しい人
  • 10万円しか出せないが Celeron(低性能)はイヤな人
  • 軽めで取り回しの良い2台目のPCが欲しい人
このレビューは実機の提供を受けて作成しており、リンクにはアフィリエイトが含まれています。
(提供元:株式会社サードウェーブ)

10万円で買える軽量モデル

2023年8月、サードウェーブ(ドスパラ)は一般/ビジネス向けノートパソコンの最新モデル「THIRDWAVE F-14RP」シリーズを発売した。
軽くて安い F-14RP5、その Core i7 モデル F14-RP7、1kgを切る超軽量 F-14RPL の3種で、F-14RP5F-14RPL にはメモリ8GB搭載機と、メモリ16GB搭載機がある。

今回レビューするのは、安さと軽さを両立したTHIRDWAVE F-14RP5」のメモリ16GB搭載モデルだ。

ドスパラ THIRDWAVE F-14RP5

その価格はなんと、10万円を切る税込91,980円。(2023年9月時点)
安くても性能はしっかり備わっており、第13世代 Core i5 の省電力型を搭載、前述した通りメモリも16GBで、ストレージも高速かつ主流の NVMe SSD。
接続端子も不足なくそろっており、遜色ない機能性を持つ。

加えて14インチで1.3kgという軽量、ACアダプタも小型で、手軽に持ち運べる。

シンプルな作りのため顔認証などは備わっていないが、余計なものを省いて安くしていると考えれば、長所でもあるだろう。
取り回しの良い安価なモバイルノートで、ビジネスに向くためか法人モデルも用意されている。

今回、ドスパラ(サードウェーブ)様より実機の提供をして頂いたので、そのレビューをお届けしたい。

なお、ドスパラ様より THIRDWAVE F-14RP シリーズが1万円割引される特別クーポンコード提供も頂いている。
期間は9月30日までで、約8万2千円で本機を購入できるため、ぜひ利用して欲しい。
クーポンコードの案内は文末に記載している。

外観

デザインとモバイル性能

この夏のサードウェーブのノートPCは「シンプルさ」をテーマにしているようで、天板は無地、ロゴも何も入っていない。
とてもシンプルな外観だが、企業のロゴやマークがない方が良い人には、むしろ好まれそうだ。

色は少し暗めのメタリックシルバーで、表面に強めの梨地加工が施されており、明かりの下では微細な光沢がある。
金属板のようにも見えるが、触感はサラサラしており、指紋や手の跡は付きにくい。

内部はメタリックシルバーとブラックの2色。
以前レビューした15.6インチモデルよりシブい配色なのは、ビジネス用途もターゲットにしているためだろうか。

THIRDWAVE F-14RP5 天板

飾り気のないシンプルな天板
これはこれでデザインとして良い

THIRDWAVE F-14RP5 全景

キーボードとモニター周囲はブラック
白い初期壁紙がシンプルさを際立たせる

サイズは横が約32.5cm、縦は約22cm、厚さは約2.2cm。
14インチのノートパソコンの標準的なサイズ。

そして重量は約1.3kgの軽量で、とても扱いやすい。
14インチモデルとしてはとびきり軽いという程ではないが、性能と安さを考えると、よくこの重量に抑えられたなと思う。
持ち出したり、部屋を変えたりといったことをラクに行える。

さらにACアダプタも、わずか約200gという小型軽量。
出力が45Wだからというのもあるが、とにかく携帯しやすい。

バッテリー持続時間は公称6.4時間、バッテリー容量は38Whと、やはり小さいが、モバイルバッテリーでの充電が可能で、こちらで補うことは可能だ。

THIRDWAVE F-14RP5 大きさ比較

A4とセミB5のノートとの大きさ比較
縦幅はほぼA4ノートと同じぐらい

THIRDWAVE F-14RP5 ACアダプタ

ACアダプタは超軽量! 出力は低いが、本機の消費電力ならこれでまかなえる

サードウェーブのノートPCは、インターフェイス(接続端子)はしっかり用意されている。

左右両方にUSB端子があり、USB-C は映像出力(USB-ALT)と充電(USB-PD)に対応。
micro SDカードリーダーHDMI に加え、有線LAN も備わっている。

このサイズのノートパソコンは有線LANが省かれていることが多いが、ちゃんと付いているのはホテル宿泊時などに助かる。
無線通信は Wi-Fi 6E 対応、Bluetooth 5.3 も利用できる。

電源ボタンが横に付いているのは場所を覚えるまで押し辛さがあるが、慣れてしまえば不便ということはない。

THIRDWAVE F-14RP5 左側面

左側面。電源ボタンはこちら側にある
左のUSBの速度は5Gbps(3.0

THIRDWAVE F-14RP5 右側面

右側面。ACアダプタの差し込みはこちら
右のUSBの速度は10Gbps(3.1

モニター / カメラ / サウンド

モニターは14インチ、フルHD解像度(1920x1080)の非光沢液晶。
中国の大手液晶メーカー BOE 社のパネルが使用されているが、本機の弱点を挙げるとここになるだろう。

発色の目安となるsRGB比は64%、Adobe RGB比は48%で、良いとは言えないが標準的。
しかし視野角が左右45度、上40度、下20度しかなく、かなり狭い。
実際、左右はそれほど気にならないが、上下はきっちりモニターの角度を合わせないと、すぐ色あせたり黒っぽく見えたりする。

コントラスト比は 500:1、輝度は 220nit と、これらも昨今のモニターとしては低めだが、問題になるほどの数値ではない。

本機はモニターを180度ペタンと倒すことができ、グループで画面を見たり、プレゼンに活用しやすくなっているのだが、この視野角だと倒したら画面が見辛くなるので、せっかくの180度ヒンジも活かし辛い印象だ。

THIRDWAVE F-14RP5 モニター

横から見ると端の方が色あせる
きっちり正面に位置しないと見辛い

THIRDWAVE F-14RP5 ヒンジ

ヒンジは平らになるが、上下方向の視野角はかなり狭い。角度調整はしやすいが…

オンライン会議に使うWEBカメラはHD画質(約92万画素)で、マイクは2つ備わっている。
顔認証はないが、この価格だと仕方のないところか。
カメラには盗撮を防ぐプライバシーシャッターが付いている。

サウンドは、音楽を聞いたときの音質は意外と悪くなく、深みや広がりは乏しいが、ノートパソコンにありがちな軽い感じも少ない。低音もそれなりに聞けた。
音質調整ソフトなどは備わっていないが、普通に音楽を楽しめるレベルだ。

しかし、ゲームの効果音がやや不自然で(例えば足音が妙にチープなど)、苦手な音もある。
サウンド全体としては値段相応といったところだろう。

キーボード

14インチのノートパソコンなので、テンキーは付いていない。
キーピッチ(間隔)は一般的な 19mm で、広さは十分にある。

キーストローク(キーの深さ)は明らかに浅く、板を打っているような感覚がある。
ただ、浅さの割には指に来る衝撃があまり大きくなく、強めにタイプしても違和感がない。
むしろサクサクとキータイプでき、打ちやすさも感じた。

キーは硬くはないが、反発は強めで、その加減もタイプしやすさに繋がっている印象だ。

THIRDWAVE F-14RP5 キーボード

キーボード全景。キートップは平らで、見た目に大きな特徴はない。

THIRDWAVE F-14RP5 エンターキー周辺

エンターキー周辺。打ちやすいキーサイズと配置。カーソルキーは小さい。

キー配置に変わった点はないが、機能表示の印字が青色になっている。
そして、黒いキーに青い印字は、ハッキリ言って見にくい。暗めの室内だとぜんぜん見えない。

色が違うおかげで、Fn キーと同時に押すというのが初心者にも分かりやすいのは良いが……
機能の位置を覚えていないうちは、十分な明るさのある場所で使う必要があるだろう。

タッチパッドはすべすべしていて触り心地が良く、指の滑りも良い。
上下幅ギリギリまで大きくしているのでサイズも十分で、使い勝手は良好だ。
もちろんジェスチャ操作にも対応している。

THIRDWAVE F-14RP5 青い印字

黒に青の印字は他のメーカーでも見られるが、正直避けた方がいいと思う……

THIRDWAVE F-14RP5 タッチパッド

タッチパッドは縦も横も14インチとしては大きめで、使いやすい。

パーツ性能

処理性能(CPU)

THIRDWAVE F-14RP5 は CPU に「Core i5-1335U」を使用している。
第13世代のノートパソコン用 省電力型 Core i5(中位クラス)だ。
なお、上位モデルの F-14RP7 には Core i7-1355U が使われている。

CPU の性能を解説する前に、本機の設定ソフト「Control Center」について述べておきたい。

Control Center

これは本機の使用状況を一目で確認でき、使用環境の設定も行えるソフトだ。
Fn キーのロックや、Windows キーと Fn キーの入れ替えなど、かゆいところに手が届く機能も備わっていて、充電の設定もこれを通して行える。

そして CPU の動作速度を パフォーマンス、エンターテイメント、省電力、静音 の4段階で調整することができる。
本機の「パフォーマンス」はかなりハイパワーで、その性能は Core i7 を超えるほどになる。
その分、高負荷時の音は大きくなるが、任意にパワーを変えられることは先に述べておきたい。

なお、本機の Control Center はアプリ名が「Fn hotkey and OSD」という非常にわかりにくいものになっている。
「Control Center」で探すと「見つからない!」となるので注意して欲しい。
使い方についてはドスパラの こちら のページにも案内がある。

THIRDWAVE F-14RP5 Control Center タスクバー

普段はタスクバーにアイコンがある

Fn hotkeys and OSD / Control Center

見かけないときはこれを起動しよう

Core i5-1335U のコア構成は、性能重視のPコア2、効率重視のEコア8の、10コア12スレッド
これは Core i7-1355U も同じである。

Core i5-1335U, CPU-Z

基準の TDP(電力と発熱の目安)は 15W なのだが、本機は前述した Control Center の動作モードでパワーはかなり変化する。

以下はベンチマークソフト Cinebench R23 で性能を測定した結果と、他のノートPC用 主流CPUとの比較グラフだ。
測定結果の画像は「パフォーマンス」モードのものだが、グラフには「エンターテイメント」や「省電力」モードの結果も含めている。

Core i5-1335U, CINEBENCH R23, THIRDWAVE F-14RP5

Core i5-1335U パフォーマンス 10分

測定中の再現(非ブースト時)

・マルチコア(Cinebench R23)

Core i9-13900H:13700

Core i7-13700H:13500

Core i7-12700H:12500

Core i7-11800H:10800

Ryzen 5 6600H:9750

Core i7-1360P:9700

Core i5-1340P:9500

Core i7-1260P:8700

Core i5-1240P:8400

Core i5-11400H:8250

Core i5-1335U:8125(パフォーマンス)

Core i7-1355U:7000

Core i5-1335U:6000(エンターテイメント)

Core i7-1165G7:5800

Core i3-1215U:5500

Core i5-1335U:5200(省電力/静音)

Ryzen 3 7330U:4950

Core i5-1135G7:3850

Core i3-1115G4:2600

Celeron N5100:1400

Celeron N4100:950

・シングルコア(Cinebench R23)

Core i9-13900H:1900

Core i7-13700H:1850

Core i7-1360P:1820

Core i7-12700H:1810

Core i7-1260P:1735

Core i5-1340P:1720

Core i7-1355U:1720

Core i5-1240P:1680

Core i5-1335U:1670(パフォーマンス)

Core i5-1335U:1550(エンター/省電力/静音)

Core i3-1215U:1550

Core i7-11800H:1520

Core i7-1165G7:1500

Ryzen 5 6600H:1480

Core i5-11400H:1480

Ryzen 3 7330U:1370

Core i5-1135G7:1350

Core i3-1115G4:1300

Celeron N5100:580

Celeron N4100:380

マルチコアのパフォーマンスモードでの測定結果は約8125
これはすごい結果で、Core i5 でありながら Core i7-1355U を大きく上回っている。
それもそのはず、TDP15WのCPUを10分間の測定中、ずっと25W前後で動かしていたからで、ほぼオーバークロックである。

ちなみに上限設定は30Wになっていたので、冬の寒い日で温度が上がりにくい状況なら、もっと高スコアになるかもしれない。(測定した日は室温27℃)

シングルコアは約1670で、Core i5 相応だが、こちらも省電力CPUとしては十分な高さ。
第13世代 Core だけあって、省電力型と言えど第12世代 Core の標準型に匹敵する能力だ。

ただ、パフォーマンスモードで高負荷だとコア温度は常に80℃台後半になるため、冷却ファンの動作音は大きい。

エンターテイメント」モードだと、25W前後のターボブーストが続いた後、定格の15W前後で動作し、マルチコア約6000、シングルコア約1570ほどとなった。
ブーストが100秒とかなり長く続いたが、このスコアが Core i5-1335U の標準だろう。

エンターテイメントモードの高負荷時の動作音はパフォーマンスモードとあまり変わらなかったが、ブースト後のコア温度は70℃前後まで下がっており、普段はもっと静かに動くと思われる。

「省電力」と「静音」のモードには、当方の検証では有意な差は見られなかった。
どちらもブーストなしで 12~15W で動作し、マルチコアは約5200、シングルコアは約1550ほどのスコアとなる。
温度が上がりにくいので他のモードよりも静かに使えるはずだが、高負荷な状態が長く続いて温度が高まって来ると、他のモードと同じぐらいファンは回る。
「静音」にしてもファンの回転数が下がるといったことはなかった。

パフォーマンスモードのハイパワーは魅力だが、普段は電源接続時はエンターテイメント、バッテリー駆動時は省電力か静音で使う方が良いだろう。
使い分けることで本機の利便性はより上がるはずだ。

以下は一般的なパソコン測定ソフト PCMark10 の結果だ。(パフォーマンス時)

THIRDWAVE F-14RP5 16GB, PCMark10

シングルコアの差か Core i7 より若干低いスコアだが、全体的に良好な結果が出ている。
表計算や書類作成などの Office 関連の作業、Photoshop での画像加工なども問題なくこなせそうだ。

ただ、本機は冷却が弱く、測定結果が変動しやすかったことは追記しておきたい。
一度温まるとなかなか冷えないようで、風通しが弱いため置いているテーブルも熱を持ちやすく、それが測定結果にも悪影響していた。
この点を考えても、普段は発熱の低い省電力か静音のモードで使うのが良さそうだ。

グラフィック性能(GPU)

グラフィック機能は Core i5-1335U に備わっている、CPU内蔵のものが使用される。

メモリが16GB以上の場合、本機は Iris Xe という、CPU内蔵のものとしては上位のグラフィック機能を利用できる。
一部の最新ゲームも動かせるほどの3D描画性能を持つが、省電力CPUなので、標準型よりも能力は弱め。
また、Core i5 なので Core i7 よりは下位となる。

以下はベンチマーク(性能計測)ソフト 3D Mark:TimeSpy の結果と、他のノートPC用ビデオカード、及び内蔵GPUとの比較グラフだ。

Core i5-1335U, THIRDWAVE F-14RP5, 3Dmark TimeSpy
※ゲームパフォーマンス予測の1080pは解像度1920x1080、1440pは2560x1440。
Ultra は最高画質設定であることを示す。

・3D Mark: TimeSpy(下位ノート用GPU)

GeForce RTX 4050 Laptop:8500

GeForce RTX 3060(note):8350

GeForce RTX 1660Ti(note):5550

GeForce RTX 1660:5400

GeForce RTX 3050(note):4850

GeForce GTX 1650Ti(note):3680

GeForce GTX 1650(note):3400

GeForce GTX MX550:2650

GeForce GTX 1050Ti:2200

Iris Xe(第13世代 Core 内蔵):1800

Iris Xe(第12世代 Core 内蔵):1700

Ryzen 5 6600U(CPU内蔵、RDNA2):1600

Iris Xe(第11世代 Core 内蔵):1400

Iris Xe(第13世代 省電力型、本機):1240

Core i3-1115G4(CPU内蔵、Intel UHD):700

Ryzen 3 7330U(CPU内蔵、Vega 6):580

グラフィックスコアは約1240
省電力 Core i5 の Iris Xe だと、妥当なスコアである。

安価な一般ノートPCなのでゲームをするようなものではないが、Iris Xe に最適化されている「モンスターハンターライズ」なら、中画質の戦闘中で 40fps 前後で動作した。
30fps(秒間30コマ)を超えており、普通にプレイすることができる。

最新ゲームの「アーマードコア6」も、やや重くなる場面もあるが、中画質で 25~30fps で動作するため、割と遊ぶことは可能。(低画質にしてもあまり変わらない)
「龍が如く」系も低画質なら 40fps 前後で動くのでプレイできる。

ただし、「エルデンリング」や「ストリートファイター6」などの高負荷なゲームは、低画質でも無理だった。

CPUのシングルコア性能は相応にあるので、描画が軽めのものや3D描画がないものなら、快適に動作するだろう。

本機でアーマードコア6を中画質で動作
このぐらい動けば普通に遊べる

本機でキムタクが如くを低画質で
この画質なら許容範囲だろう

この描画性能なら、一般用途においては問題はない。
Google Map の3D表示などは快適に描画できるし、Youtube や Instagram などの映像の多いサイトもグラフィック機能の補助により軽快に動作する。

なお、動作モードが「パフォーマンス」か「エンターテイメント」なら本来のグラフィック性能を発揮するが、「省電力」か「静音」だと能力は半減してしまう。
(3Dmark TimeSpy のグラフィックスコアは 1240 → 680 になる)

SNSや動画サイトを見るぐらいならあまり影響はないが、ゲームをやるなら最低でも「エンターテイメント」にしておこう。

ストレージ(記録装置)とメモリ

ストレージ(データ記録装置)には小型で高速な NVMe SSD が使用されている。
容量は 500GB で、ノートPC としては一般的なサイズ。

THIRDWAVE F14RP5 にはメモリが8GBのモデルと16GBのモデルがあるが、16GBモデルならカスタマイズに対応しており、1TB や 2TB の大容量 NVMe SSD を選択することもできる。
+5000円で 1TB に出来るので、長く使うならこちらの方がお勧めだ。
本機ならそれでも10万円行かない。

以下はベンチマーク(性能測定)ソフト Crystal Disk Mark で測った NVMe SSD の性能だ。

THIRDWAVE F-14RP5, Crystal Disk Mark, default, Intel SSD 670p

標準設定での測定

THIRDWAVE F-14RP5, Crystal Disk Mark, NVMe SSD mode, Intel SSD 670p

NVMe SSD 設定の測定

使用されていたのは「Intel SSD 670p」という製品。
発熱が低いノートパソコン向けの製品で、Intel の SSD は信頼性と耐久性に定評がある。
Gen3(第3世代)のもので、最新の Gen4 ではないが、Gen4 の NVMe SSD は発熱が高いので本機では避けるべきだろう。

速度は読み込み 3000MB/s、書き込み 1600MB/s ほどで、公称通りの数値。
Gen3 の NVMe SSD としては読み込みに優れている。
ちなみに1TB モデルなら公称値で読み込み 3500MB/s、書き込み 2500MB/s になるので、より早くなるようだ。

メモリは標準的な DDR4(DDR4-3200 / PC4-25600)が16GB搭載されている。
2本のメモリにデータを分散して高速化するデュアルチャネルで動作。
16GBモデルならカスタマイズで増量して貰うこともできるが、一般用途なら16GBあれば問題ないだろう。

総評

10万円以下のパソコンの多くは、CPUが Celeron や Pentium などの性能の低いものか、第11世代 Core などの古いものである場合が多い。
しかし本機は新型の第13世代 Core i5 を搭載、メモリも16GBあって、この価格帯のパソコンとしては際立った処理性能を持つ。
Celeron のノートPCのような「重さ」や「もたつき」は本機にはない。

モニターの品質については、安価機と言えど、もうちょっと良くあって欲しかった。
一方、重量が軽く、ACアダプタも小型軽量なのは扱いやすくて良い。

接続端子も一通りそろっており、モバイルバッテリーでも充電できるので、バッテリーが少なめなのも補填できる。
ただ、ビジネスモデルとしてアピールするには、顔認証がないのはマイナスになりそうだ。

ともあれ、9万円台でこれだけの機能なら十分だろう。
Celeron や Ryzen 3、第11世代 Core i3 などのパソコンを7万円ぐらいで買うのであれば、こちらを買った方が絶対に後悔しない。

メモリ16GBモデルならストレージも1TBにでき、それでも10万円を切るのも特筆すべき点で、コストパフォーマンスの非常に高い製品だ。

THIRDWAVE F-14RP5

THIRDWAVE F-14RP5(メモリ16GB)

形式:14インチ ノートパソコン
CPU:Core i5-1335U(第13世代 省電力型)
グラフィックス:CPU内蔵(Iris Xe)
メモリ:16GB(DDR4-3200、8GBx2)
ストレージ:500GB NVMe SSD(Gen3)
モニター:解像度1920x1080
カメラ:約92万画素
サウンド:標準サウンド
通信:Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
モバイル性能:約1.3kg、バッテリー公称6.4時間
その他:小型軽量ACアダプタ、4段階の動作モード、180度ヒンジ
価格:税込91,980円

※詳細はドスパラ公式サイトをご覧下さい。
※仕様・価格は時期により変更の可能性があります。
※Core i7 搭載機(THIRDWAVE F14-RP7)、1kg以下の軽量仕様(THIRDWAVE F14-RPL)もあります。