パソコンを初めて買う人にとって心配なのは、自分に使いこなせるか、それが初心者にも使いやすいかどうかですね。

パソコンを扱うメーカーは様々で、「初心者向けかどうか」も異なります。
具体的には、パソコンの信頼性や耐久性、初心者への配慮、説明書がわかりやすいか、手厚いサポートや長期保証があるか、などです。

このページでは、そんな「初心者でも安心できるか」を重視して選んだパソコンのメーカーを、その理由と共に紹介いたします。

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各メーカーサポートの評価・解説は公平に行っております。

初心者向けPCメーカー 5選

NEC
個人向けPC名:LAVIE(ラヴィ)
扱う製品:ノートパソコン、モニター一体型、小型デスクトップ等
標準の電話サポート:9:00~19:00、土日祝日も対応
サポート特徴:詳細なガイド、初心者向けソフトウェアの充実、初心者を考慮した設計

初心者でも安心できるのは、やはり国内のメーカー。
そしてNECは特に、初心者を対象とした開発とサービスに力を入れています。

丁寧なマニュアルやガイドブック、わかりやすい設定ソフトなどが付属しており、活用方法が書かれた小冊子が付いていることもあります。
はがき印刷や家計簿、写真や映像の管理ソフト、子供向けのソフトなどが最初から入っており(Web購入の場合はオプション)、すぐにパソコンを活用できるようになっています。

また、詳しくない方でも使いやすいよう、物理的なボタンを目に付く場所に配置するといった、設計段階からの配慮も見られます。

サポートは豊富な反面、有料のものが多め。
遠隔操作での支援サービスは利用料金が高く、様々な相談を行える電話サポートの拡張サービスも月額制になっていて、サポート自体をビジネスにしています。
しかしだからこそ、料金に見合う体制を備えていて、パソコン初心者への対応がしっかりしています。

ただし、性能に対して割高な製品が多い点には注意してください。

東芝 / シャープ(Dynabook)
東芝
個人向けPC名:dynabook(ダイナブック)
扱う製品:ノートパソコン
標準の電話サポート:9:00~19:00、土日祝日も対応
サポート特徴:5年間の電話サポート、利用しやすいリモートサポート、信頼性の高い製品

東芝のパソコン事業は、鴻海(ホンハイ。台湾企業)の傘下となったシャープに買収され、メーカー名を表現し辛いのですが・・・
ここでは旧来通り「東芝」と表記します。

東芝のパソコン(dynabook)は信頼性や耐久性が高く、壊れにくくて長持ちすると言われています。
そのため巷に出回っている中古品も他社製品より一回り高く売買されており、これは初心者ならずとも注目したいところでしょう。
初心者向けのガイドソフトや実用ソフトも備わっていますが、NECや富士通ほど過剰ではありません。

そして dynabook には5年間の電話サポートがあります。
他社の電話サポートは保証期間(標準1年)が切れると利用できないか、有料になりますが、東芝は5年間も無料で問い合わせできます。

この電話サポートには「遠隔支援サービス」(リモートサポート)も付いていて、必要ならサポートスタッフがインターネットを通してユーザーのパソコンに接続、画面に直接マークを付けるなどして案内を行ってくれます。

初心者だと「用語が難しくて理解できない」「状況をうまく伝えられない」というケースがあり、電話だけでは解決しない場合も多いのですが、遠隔支援なら安心。
このサービスは他社だと有料であり、東芝サポートの高評価に繋がっています。

マウスコンピューター
マウスコンピューター
個人向けPC名:m-book、G-Tune、DAIV等
扱う製品:ノート、デスクトップ、ゲーミングモデル等
標準の電話サポート:24時間対応、土日祝日も対応
サポート特徴:電話サポートが24時間、PC専門メーカーの中では製品管理に優れる

NECや東芝、富士通などの電機メーカーとは異なる、パソコンショップを発祥とするPC専門のメーカーで、俗にショップ系やBTOメーカーとも言われますが、その中では最大手。
すでに専門雑誌(日経PC等)では大手電機メーカーと同じ扱いをされています。

品質管理に力を入れており、しっかりとテストやチェックしたうえで発送を行っています。
そのため他のショップ系メーカーよりも発送が遅めですが、安心感があります。
最新システムのサービスセンターも持ち、修理のスピードと対応にも定評があります。

また、電話サポートが年中無休の24時間体制で、夜にトラブルが起きてもすぐ相談することができます。
サポート電話の混雑具合も、公式ページでいつでも確認することができます。

富士通
富士通 WEB MART
個人向けPC名:FMV
扱う製品:ノート、モニター一体型、小型デスクトップ等
標準の電話サポート:9:00~19:00、土日祝日も対応
サポート特徴:WEB購入だと標準で3年間保証、セキュリティソフトも3年版、初心者向けのソフトウェアもあり

富士通は国内電機メーカーであるのに加え、年長者のユーザーが多いため、自然とサポートも厚くなっています。

NECと同じく、丁寧なガイドソフトや、初心者でも活用できる写真や映像の管理ソフトなどを備えており、パソコンの設計も初心者や子供、高齢者の利用を想定しています。
専用のパソコン診断ソフトも用意されています。

また、ネット通販(富士通 WEB MART)で購入した場合のみですが、通常1年の保証期間が、標準で3年あります。
保証中はパソコンが故障しても明確な過失によるものでなければ無料で修理してもらえ、送料も無料です。

セキュリティソフト(マカフィー リブセーフ)も3年版が付属。(こちらもWEB限定)
一般的には3ヶ月程度の体験版しか付いておらず、良くて1年版ですが、3年版が標準なのはありがたいところ。
諸々のサポート料金も、電機メーカーの中では安めです。

ただ、近年は初心者案内のソフトやサービスなどが、ちょっと過剰気味な印象もあります。

パソコン工房
パソコン工房
個人向けPC名:iiyama、LEVEL、SENSE等
扱う製品:ノート、デスクトップ、クリエイターモデル等
標準の電話サポート:24時間対応、土日祝日も対応
サポート特徴:電話サポートが24時間、全国各地に直営店があり直接持ち込める

日本全国に70以上の店舗を持つPC専門メーカー(ショップ系)で、その実店舗を活用したサポート体制をウリとしています。
近くにお店がある方なら故障しても直接持ち込め、その場で診断、可能なら修理もしてもらえます。
パーツの交換の相談なども行えます。

また、修理サポートは他社メーカーのパソコンにも対応。
大型の店舗なら、パソコンの設置などを行ってもらえる「出張サービス」に対応している場合もあります。

電話サポートも年中無休の24時間体制で、夜や早朝でも相談を行えます。
他とは少し異なる、地域密着なサポートがあるところです。


標準の保証期間はどのメーカーも1年。
3年や5年にすることもできますが、追加料金が必要になります。
(1年あたり3000円~5000円ほど)

どのメーカーも有料の上位保証サービス(プレミアム保証、安心保証など)を用意しており、追加料金を払うことで、過失による故障の無料修理や、電話サポートの時間延長、遠隔操作の支援サービスなどを受けられるようになります。(年5000円前後)

ここで説明しているのは、あくまでも追加費用のない保証サービスの場合です。

パソコンの修理

やはり大手のメーカーほど
サポートの体制は整っています。

パソコンに水だばぁ

過失故障は標準保証の対象外。
上位保証はサービスと料金の確認を。

上記に挙げたメーカー以外のサポートは以下のようになっています。

  • ドスパラ(サイト案内FAQ電話
    電話サポートは2020年より24時間受付、年中無休に拡大された。
    上位保証サービスが月額制で、店舗での診断や清掃サービスなどが付いている。
    全国の都市圏にお店があるので持ち込みが可能、他社のパソコン修理も受け付けている。
  • HP(サイトサポート案内/電話
    修理の電話サポートは平日 9:00~21:00、土曜日は 17:00 まで。日曜祝日は休み。
    標準保証でも故障したパソコンを自宅に引き取りに来てくれるサービスや、各種質問サービスを利用できる。
    製品によっては個別のサポートがある。
  • DELL(サイトサポート電話
    有料上位保証と標準保証でサポートの質が大きく異なる。
    上位保証なら電話サポートは24時間の国内対応、故障時の引き取りサービスなどもある。
    一方、標準保証だと電話サポートは 9:00~21:00、特にサービスはなく、コールセンターも中国経由となる場合が多い。
    サポート日時は製品によっても異なる。多くの製品でセキュリティソフト(マカフィー)の1年版が付属する。
  • レノボ(サイトサポート電話
    電話サポートは 9:00~18:00、土日対応。レノボ指定休業日を除く。
    利用できる保証期間やサポートが製品ごとに異なる。出張修理や上位保証が付く機種も。
    以前はサポートが不評だったが、近年は傘下にした NEC のサポート体制をレノボ製品にも適用し、国内サポートを強化している。
  • パナソニック(サイトサポート案内電話
    電話サポートは 9:00~20:00、土日祝日対応。
    東芝と同じく電話サポートは5年間行える。WEB購入の特定モデルは、4年間の上位保証が無料で付属される。
    コロナウイルスの影響でサポート時間が短縮されていたが、元に戻った。
  • VAIO(サイトサポート電話
    電話サポートは平日 9:00~18:00、土日祝日は 17:00 まで。
    VAIO株式会社で買ったものは、WEB購入なら3年間の上位保証が無料で付く。
    ソニーで買ったものは通常の保証で、ソニーでのサポートとなる。
  • Microsoft Surface(サイトサポート
    電話サポートは平日 9:00~18:00、土日は 10:00 から。
    電話番号は「問い合わせアプリ」を開き、一通りの質問に答えないと表示されない。
    また、マイクロソフト製品全体のサポートであるため、混雑がかなり激しい。
    不評だからか、2020年になって60日以内の返品などに対応した。
  • ASUS(サイトサポート電話
    電話サポートは 9:00~19:00 で年中無休。
    以前はサポート体制が乏しかったが、千葉にサポートセンターが設立され、回収サービスや上位保障も始まった。
    電話先は中国のコールセンターだったが、現在は日本のコールセンターとの振り分け対応になっており、法人は必ず日本で対応する。
パソコン相談電話

NEC、東芝、富士通、HPは
上位保証に「なんでも電話相談」あり

コールセンター

できれば平日の夜にも
問い合わせできると便利ですが…

どのメーカーも「出張サービス」を行っていますが、近年の出張サービスは、それを専門に行っている業者への委託になっています。
ほぼ「日本PCサービス株式会社」か「キューアンドエー株式会社」への業務委託で、一部の電話サポートもこれらの会社で担当されていることがあります。

よって、実店舗やサービスセンターからスタッフが来る場合を除き、出張サービスにメーカーごとの差はないと思って良いでしょう。


実際にパソコンを買う際には、サポートや初心者向けかどうかに加えて、自分がパソコンで何をしたいのか、どんな用途を考えているのかも大切になります。
そして、その分野を得意とするメーカーの製品を買わないと、後悔することになります。

ここで挙げたメーカーだと、東芝はビジネスと携帯性を重視したノートパソコン、NEC は軽量ノートと省スペース型が中心、ゲームをやりたい人はマウスコンピューターかパソコン工房で選ぶ必要があります。

これら、パソコン種類のついては こちら で、各メーカーの得意分野については こちら で解説しています。
ゲーミングモデル(ゲームPC)の得手不得手については こちら をご覧ください。