• 2022年9月末に登場したAMD「Zen 4」の CPU を搭載するデスクトップPC
  • CPU は Ryzen 7 7700X、ビデオカードに GeForce RTX 3070 を備える高性能型
  • 一応クリエイターモデルだが、マザーボードはゲーミング
ドスパラ raytrek AXF 7700X

こんな人にオススメ!

  • Zen4 を待ち望んでいた AMD 魂にあふれる人
  • Intel Core は嫌だ! 人と同じは嫌だ! という人
  • ストレージの多いゲーミングPCが欲しい人

【 モデルチェンジのお詫び 】
2022年12月2日、raytrek のデスクトップパソコンは新ケースにリニューアルされました。
本機も新しいケースの raytrek 4CAXF に替わりましたが、執筆直後にリニューアルされてしまったため、対応できておりません。

ケース以外は同じなので、パソコンのレビューと言うより、AMD Zen4 の検証記事として見て頂ければと思います。

このレビューは実機の貸出を受けて作成しており、リンクにはアフィリエイトが含まれています。
レビューは公正に、忖度なく行っております。

新設計「Zen 4」の実力とは

2022年の9月末、ようやくAMD社の新しい設計「Zen 4」のCPUの販売が始まった。
「Ryzen 7000」シリーズだ。

2020年の秋に登場した「Zen 3」から約2年ぶりの新設計で、AMD / Ryzen ファンの期待を集めている。
そんな登場したばかりの CPU「Ryzen 7 7700X」を搭載するパソコンが、今回取り上げる「raytrek AXF 7700X」だ。

raytrek(デスクトップ)

raytrek はドスパラのクリエイターPCのブランドだが、本機はゲーミング仕様のマザーボードが使われている(と言うか、今の時点で Zen4 に対応しているマザーボードはゲーミング系ぐらいしかない)ので、「ケースだけクリエイターなゲーミングPC」という印象もある。
ビデオカードもゲーミングモデルで人気の GeForce RTX 3070 なので、なおさらだ。

それはそれで、raytrek のデスクトップケースは大量の HDD/SSD を搭載できるので、大容量のゲームや動画を多く保存したいゲーマーに向いている。
もちろん創作作業でも優秀な性能を発揮する。
※HDD/SSD を大量に搭載できるのは旧ケースの話です。

ともあれ、本機で気になるのは新型 Ryzen がどのような性能を持っているかだろう。
価格は(2022年11月時点で)税込329,980円
※新ケースは税込339,980円

以下、そのレビューをお届けしていきたい。

パーツ性能

処理性能(CPU)

本機の特徴はなんと言っても、Zen4 の新型CPU「Ryzen 7 7700X」を搭載していることだ。
AMD の最新の設計(アーキテクチャ)で作られた2022年の秋に発売されたばかりの CPU で、マニア向けの上位型であり、Intel Core シリーズの「K」モデルに相当する、速度重視の調整が施されている。

Zen4 の製造プロセス(内部の細かさ)は現在最高の 5nm。
AMD 曰く「Zen3 よりマルチコアで最大45%、シングルコアで最大29%性能向上し、さらに同じ性能で動かした場合 Zen3 より最大62%の省電力」とのこと。

さらに DDR5 メモリや第5世代の PCIe(PCI Express 5.0)など、新技術に対応している。

Ryzen 7 7700X, CPU-Z

では、実際の処理性能はどうなのか?

以下はベンチマーク(性能測定)ソフト CINEBENCH R23 の測定結果と、ライバルと言える Core i7-12700K を含む、デスクトップ用の主流 CPU との比較グラフだ。

raytrek AXF 7700X, Ryzen 7 7700X, CINEBENCH R23

Core i7-12700 測定結果

raytrek AXF 7700X, Ryzen 7 7700X, CINEBENCH R23 測定中のGIFアニメ

測定中の動作の再現

・マルチコア性能(CINEBENCH R23、定格動作)

Core i9-12900K:25000

Core i7-12700K:22000

Ryzen 7 7700X:19000

Core i5-12600K:16500

Ryzen 7 5800X:14500

Core i7-12700:14000

Core i7-11700K:13500

Core i5-12400:11500

Ryzen 5 5600X:10500

Core i7-11700:9200

Core i5-11400:8000

・シングルコア性能(CINEBENCH R23)

Core i9-12900K:2000

Ryzen 7 7700X:1950

Core i7-12700K:1920

Core i7-12700:1900

Core i5-12600K:1870

Core i5-12400:1720

Ryzen 7 5800X:1580

Core i7-11700K:1550

Core i7-11700:1520

Ryzen 5 5600X:1520

Core i5-11400:1400

マルチコアの測定値は約19000
素晴らしいスコアではあるが、ライバルの Core i7-12700K が約22000であるため、後発でこれだと見劣りはする。

ただ、Ryzen 7 7700X は8コア16スレッド
Core i7-12700K は8コア16スレッドに、Eコア(効率重視コア)の4コア4スレッドを加えた合計12コア20スレッドなので、スレッド数(同時作業数)が多いほど有利なマルチコアの測定では、妥当なスコア差ではある。
Zen4 の設計で、そこがくつがえされるようなことにはなっていない。

この速度差はそのまま、動画の編集作業(エンコード)や起動速度など、マルチコアが影響する動作の速度に関わる。

ただ、シングルコアの性能はほぼ互角、少し上(約1950と約1920)。
そのためゲームを含む、一般のソフトウェアの動作速度では若干勝る。

一方、Ryzen 7 7700X は消費電力は少なかった。
ベンチマーク中の投入電力は 120W~142W で、Core i7-12700K は 170W~175W だったので、結構な差がある。
(冷却はどちらも Asetek 社の水冷クーラー)

ただし、Ryzen 7 7700X の発熱はかなり高かった。
測定開始直後にすぐCPU温度は90℃を突破、10秒後には上限設定の95℃に達し、以後は温度が上がらないようにするため、徐々に投入電力が下がっていった。(もちろん速度も下がる)
10分の測定で、開始直後は142Wだったが、終了時には120Wに。
ほぼずっと95℃だったので、ケースファンはずっと高速回転で、動作音はかなり大きい。

一方 Core i7-12700K は60℃台でスタート、5分で80℃まで上昇したが、以後はそれをキープ。
投入電力は最初は170Wだったが、5分後に175Wと逆に上昇していった。

この辺は、Intel社とAMD社のCPUの動作に対するコンセプトの違いだと思われる。
どちらかと言うと、AMDの方が省電力だけどハードへの負荷は大きい印象がある。

なお、どちらも冷却能力が高いほど高電力を投入し続けられるので、CPUクーラーがもっと高性能ならさらにスコアが出るかもしれない。
本機のクーラーも決して性能が低いわけではないのだが、ファンが1つのラジエーターなので Ryzen 7 7700X の発熱による冷却液の温度上昇を抑えきれていない印象もある。
だが、これ以上はもう趣味の領域だろう。
K とか X とかのCPUは趣味のための製品でもあるのだが。

なお、第13世代 Core の Core i7-13700K はマルチコアのスコアが30000近くになるようで、Ryzen 7 7700X よりかなり高い性能を持つ。
残念ながら、現時点(2022年11月時点)の Zen4 は第13世代 Core と比べると厳しい。
ただ、シングルコアのスコアは Core i7-13700K でも約2100で、Ryzen 7 7700X の約1950と大きな差はない。

グラフィック性能(GPU)

本機(raytrek AXF 7700X)はビデオカードに「GeForce RTX 3070」を搭載している。
現行のゲームはすべて快適に動作する高い性能と、GeForce 3000 シリーズの中でもっとも優れた電力効率を持ち、一時は入手困難になっていた人気のビデオカードだ。
VRAM(ビデオメモリ)は 8GB を備えている。

以下は 3DMark:TimeSpy で測定した3D描画性能と、各ゲームのパフォーマンス予測だ。

raytrek AXF 7700X, GeForce RTX 3070, 3DMark TimeSpy

・3D Mark: TimeSpy(デスクトップ用)

GeForce RTX 3080:17000

GeForce RTX 3070(本機):13000

GeForce RTX 3060Ti:11300

GeForce RTX 3060:8500

GeForce GTX 1660SUPER:6000

GeForce GTX 1650:3600

GeForce GTX 1050Ti:2500

Iris Xe(CPU内蔵):1400

本機のグラフィックスコアは13000。もちろん十分に高い性能。

CPU のスコアが13000と低めに出ているが(Core i7-12700K だと15000)、今の 3D Mark はまだ Zen 4 に最適化できていないのかもしれない。
こうした Core よりソフトウェア側の対応が遅れ気味なのは AMD の難点のひとつ。

だが、人気ゲーム「エーペックス」は解像度 1920x1080 はもちろん、2560x1440 でも130fps(秒間130コマ)以上で動作する。
最高画質で、高速描画&高解像度のモニターでも 120fps を維持できる性能だ。

「モンスターハンターライズ」は平均 180fps と、非常に優秀な速度が出た。
以前見た Core i7-12700K + GeForce RTX 3070 のPCは 130~160fps だったので、新型 Ryzen の効果なのか、それともマザーボードや DDR5 メモリの影響か、とにかく一回り高い性能を発揮した。

近年の Ryzen はフォトショップでも優秀な性能を出すと言われていて、マッチするソフトウェアではかなり速くなるようだ。

ただ、まだ最適化が十分でないのか、たまに110fpsに低下するなど、動作速度のバラツキが大きかったことも追記しておく。

モンスターハンターライズ

モンハンライズの動作速度はかなり良好

AMD Software Adrenalin Edition

AMD用チューニングソフトが備わっているので、これの調整次第で安定するかも

ストレージ(記録装置)とメモリ

標準搭載のストレージは 1TB の「NVMe SSD」となっている。
小型で高速なスティック型 SSD で、しかも第4世代 PCIe(Gen4)の製品だ。

標準搭載のものはマイクロン社のもので、好みでサムスンやウェスタンデジタル、シーゲイトの製品に変えて貰うこともできるが、標準のもので十分な性能と言える。
+17000円で 2TB にしても貰うことも可能。

また、クリエイターモデルらしく、最大3つものストレージをカスタマイズで追加できる。
※カスタマイズで追加できるストレージは新ケースは最大2つです。
空きの M.2 スロットも Gen4x4 と Gen4x2 のものが1つずつあり、(自力で)NVMe SSD の追加も可能。

以下は試用機に使われていた NVMe SSD のベンチマーク(性能測定)結果だ。

raytrek AXF 7700X, CrystalDiskMark 標準測定, Micron 3400 NVMe SSD

標準設定で測定

raytrek AXF 7700X, CrystalDiskMark NVMe SSD用測定, Micron 3400 NVMe SSD

NVMe SSD 設定で測定

使われていたのは Micron 3400 という製品。
読み込み速度 6800MB/s、書き込み 4900MB/s を越える優秀な結果がでている。
さらにランダムアクセス(3段目)も優れており、読み込み 2800MB/s、書き込みも 2600MB/s を越えているのは驚きだ。
第4世代 PCIe(Gen4)の製品であることを考慮しても素晴らしい。
Zen4 用の新型マザーボードの影響もあるのだろうか?

そしてメモリは、最新型である DDR5 メモリが使われている。
DDR5-4800(PC5-38400)の16GBを2本、合計32GB搭載しており、もちろん2本のメモリにデータを分散して高速化するデュアルチャネルで動作している。
※新ケース機(4CAXF)は 8GBx2 の合計16GB。

Zen4 の Ryzen は今のところ DDR5 メモリしか使えないため、第12世代 Core や第13世代 Core のように「CPUは最新だけどメモリとマザーボードは以前のままだった」「DDR5 にしたいのに DDR4 以外の選択肢がない」といったことはない。

なお、DDR5 メモリの効果だが、一般の用途においては大きな影響はない。
ただ、データの圧縮と解凍(特に圧縮)で顕著な差が出る他に、Photoshop や Lightroom と言った Adobe 社の写真/画像加工ソフトで処理が高速化すると言われている。
同じく Adobe 社の映像加工ソフト Premiere での編集処理(エンコード)も、DDR5 メモリの方が速い。

Adobe 以外のソフトウェアだとその限りではないようだが、クリエイターにとってはメリットは大きいと言えるだろう。

ケースと外観(旧ケース)

※2022年12月2日に raytrek のPCケースは新しくなりましたが、以下のレビューは旧ケース機のものです。
ただ、マザーボードやCPUクーラー等は同じものが使われています。

デザインと接続端子

ケースは raytrek の大型(ミドルタワー)のものが使用されている。

つや消しブラック一色の飾り気の少ないケースだが、前面のサイドが斜めにカットされており、若干の装飾はある。
前部の3段のメッシュ付き吸気口が特徴で、はしごをイメージしているという。

raytrek デスクトップケース外観

raytrek のデスクトップケース(旧)
前面吸気口の裏に8段の収納庫がある

raytrek AXF 7700X 天井の外観写真

本機は天井に2つのファンが標準装備
上に何か置くと舞い上がるので注意

側面と天井には大きな通気口があるのだが、本機は天井に排気ファンが2つも付いている。
※新ケースでも天井ファンは2つの模様。
このため、負荷が高くなると結構な送風機状態となる。
ファンが多い分、動作音は標準的なモデルよりも聞こえやすい。

前部中央には大小2つのSDカードリーダーが備えられているが、光学(DVD)ドライブは非搭載であり、カスタマイズでも追加できない。
※新ケースは光学ドライブを追加可能。
今どき光学ドライブは外付けを使う人が多いとは思うが。

前面にあるUSBは3.0(速度5Gbps、Gen1)が2つ。
そして背面には合計12ものUSB端子があり、そのうち2つは「ライトニングゲーミングポート」と名づけられた特別なものになっている。

これは使用されているマザーボード(ASRock X670E PG Lightning)の特殊機能で、ジッター(信号の送信タイミングの誤差)が最小限になる特別な線で内部と繋がっており、マウスやキーボードの操作のレイテンシ(遅延)が最小になる…… らしい。

体感できるほどの違いがあるのか解らないが、ともあれゲーミングマザーならではの機能だ。
サウンドもフランス Nahimic 社のイコライザーがマザーボード側に備わっており、音質の強化が行われている。

背面の12のUSBのうち、4つはUSB2.0、6つは速度5Gbps(Gen1)、1つが10Gbps(Gen2)、もう1つは USB-C で20Gpbs(Gen2x2)となっている。
有線LAN端子は 2.5Gb に対応、オーディオ端子は3つだ。

raytrek AXF 7700X IOパネル

背面のUSB端子はなんと12個
映像出力はHDMIが1、Display Portが3

ASRock X670E PG Lightning の Lightning Gaming Port

LIGHTNING GAMING の赤と黄色のポートが大きな存在感

ケースの高さは44cm、幅は20.7cmと、このクラスの標準的な大きさだが、奥行きは50.9cmと大きめ。
これは大型のストレージ(HDD/SSD)収納庫を備えているためで、詳しくは後述する。

※新ケースのサイズは高さ49.3cm、幅21.6cm、奥行き48.6cm。
以前より5cmも高くなっています。重さも17kgと、かなりある模様。

内部構造と冷却(旧ケース)

本機のエアフロー(空気の流れ)はちょっと特殊だ。
通常は前面から空気を吸い込んで背面から排出する、前から後ろへ空気を流す形だ。

だが、本機の背部には水冷式のCPUクーラーのラジエーター(冷却液を冷却するもの)が付いており、ここがあまり通気をしない。
そのためか、天井に2つの排気ファンがあり、ここから空気を放出するようになっている。
前部の吸気ファンと側面からの自然吸気で外気を取り込んで、上へ流す形だ。

ただ、天井ファンの音が響きやすく、CPUの発熱も大きいため、高負荷になると「ゴーッ」という低い音が鳴る。
静音性は低めと言わざるを得ない。
※あくまで旧ケースの場合。新ケースは未確認。

raytrek デスクトップケース エアフローだけど背面上部の排気は少ない図

側面吸気と天井排気が中心のエアフロー
側面の通気口を塞がないように!

raytrek AXF 7700X CPU周辺

水冷クーラーと天井ファンの周辺
天井の板がちょっと薄くて振動しやすい

CPUクーラーは「Asetek 650LX Gen6」という製品が使われている。
水冷の定番であるデンマーク Asetek 社の OEM(企業納入用)の製品で、こうした市販されていないパーツも使えるところはドスパラの強みを感じる。
ビデオカードは ASUS 製だ。

そしてこのケースの最大の特徴は、前部に備わった8段のストレージベイ。
右側面(マザーボードの裏側)からアクセスでき、HDD ならネジ止めなしで装着できる専用の HDD/SSD 固定具がズラッと8つも並んでいる。
これだけあれば古い機種の HDD や SSD を移植しても、まだまだ余るだろう。

※8段のストレージベイがあるのは旧ケースの話。
新ケースはHDD/SSDを収納できる3.5インチベイが2つ、SSDを収納できる2.5インチベイが2つの、合計4つになっている。

raytrek デスクトップケース 8段ストレージベイ

このケースの真骨頂、8段の特大収納庫
(旧ケースの場合です)

raytrek デスクトップケース 前面のSSD固定具

さらに側面にもSSDを3つ貼り付け可能
どれだけ収納させるんだという状態

ただし、本機のマザーボードには SATA 端子が4つしかないので、そのままでは繋げられるのは4つまでだ。
さらに繋げたいなら SATA 増設用の拡張カードを買って、自力で付けなければならない。

ただ、とりあえず収納しておけば必要なときにコードを刺すという使い方もできるし、収納スペースが多いに越したことはない。
注文時にはメインストレージである NVMe SSD とは別に、3つまで HDD / SSD を追加することができる。※新ケースは2つまで。

NVMe SSD を付けられる M.2 スロットは、マザーボードには4つ付いているのだが、1つはビデオカードの裏側で、もう1つも半分隠れている。
たくさんあるのは嬉しいが、2本はビデオカードを外さないと着脱は難しい。

メインの M.2 スロットは PCI Express 5.0 規格(Gen5)に対応しているが、まだ Gen5 の NVMe SSD は高すぎて一般的ではない。

raytrek AXF 7700X 拡張スロット

隠れている M.2 スロットは Gen3x4
用語がわからない方は こちら

raytrek AXF 7700X DDR5 メモリ(Crucial)

メモリは新型 DDR5。AMD のパワーを引き出すと言われる Crucial 製を使用

電源ユニットは標準構成でも 750W で 80PLUS GOLD の高品質なものが使われている。
拡張しないならこれで良いが、ストレージを増設したい場合、十分とは言えない。
電源には経年劣化があって、出力が不足してくると故障原因にもなる。

本機(の旧ケース)は大収納のストレージベイを備えるが、HDD や NVMe SSD を合計で4基ほど追加するなら、出力は 100W 大きくする必要がある。
(普通の SSD はあまり考慮しなくて良い)
もちろん外付けの機器の分も必要だ。

拡張込みなら 850W 以上の電源を考慮しよう。
ドスパラは必要な電力量を計れる 電源電卓ページ を公開しているので、そちらも参考にすると良いだろう。

総評

AMDファン待望の Zen 4 搭載機だが、ちょっと中途な印象は否めない。

ドスパラはすでに第13世代 Core i7 で DDR5 メモリの raytrek も販売しており、それと Zen4 の Ryzen 7 である本機を比べると、価格に大差はなく、性能では及ばない。
第12世代 Core i7 搭載機と比べると上位だが、価格は5~10万円ぐらい違う。

Ryzen はマルチコア性能に優れると言われることが多いが、12世代 Core i7 の K 付きモデルや13世代 Core i7 と比べると、Core に軍配が上がる。
Photoshop などの Adobe のソフトで強いと言われており、一部のゲームで高いスコアを出してその片鱗を見ることはできたが、今のところAMDファン向けの印象が強い。

ただ、本機にはゲーミングマザーボードが使われており、ゲーム専用ポートが備わっている。
ゲーム重視ならガレリアの方が良いとは思うが、ゲームポート+(旧ケースの)特大ストレージ収納庫に魅力を感じるなら、こちらを選ぶのも良いだろう。

raytrek AXF 7700X

raytrek AXF 7700X
※旧ケースの製品です
※同じ構成で新ケースになった raytrek 4CAXF はこちら

ケース:デスクトップ(ミドルタワー)
CPU:Ryzen 7 7700X(Zen4、8コア16スレッド)
グラフィックス:GeForce RTX 3070(8GB)
メモリ:32GB(DDR5-4800、16GBx2)
※新ケースは 16GB(DDR5-4800、8GBx2)
ストレージ:1TB NVMe SSD(Gen4)
電源:750W(80PLUS GOLD)
その他:ゲーミングUSBポート、ストレージ複数追加可、天井ケースファン2つ、水冷CPUクーラー
価格:税込329,980円(新ケースは 339,980円)

※詳細はドスパラ公式サイトをご覧下さい。
※仕様・価格は時期により変更の可能性があります。

※12月6日時点で、まだ本ページのリンクから旧ケース機の販売ページに移動が可能です。ただ、ドスパラ公式サイト内のメニューからは新ケース機にしか移動できなくなっています。

執筆:2022年12月1日

改訂:2022年12月6日