パソコンがあっても家にインターネットの回線が来ていないと、インターネットはできません。

ではインターネット回線を家に通すには、どうすれば良いのでしょうか?
「電気屋さんに相談する」でも良いのですが、基礎的な知識を説明しておきましょう。


インターネット回線には、以下のような種類があります。

・光回線(FTTH)
・ADSL
・無線通信(ポケットWi-Fi、WiMAX など)
・ケーブルテレビ

現在は高速で安定している「光回線」が一般的です。
地域によっては利用できませんが、2019年の調査で、すでに日本の 98.8 %以上の世帯が光回線のエリアに含まれています。
余程の田舎でない限り、利用できると思って良いでしょう。

「ADSL」は電話回線を使って行う通信で、自宅に電話(固定電話)があるなら、光回線のエリア外でも利用可能です。
しかし光回線ほど速くなく、混雑や電磁波の影響で速度が低下したり、不安定になることがあり、料金も光回線と変わりません。
2023年~2024年にサービスが終了するため、すでに契約できない場合が多いです。

ポケットWi-Fi(WiMAX、モバイル通信)と呼ばれる無線通信もありますが、携帯電話のように使えるエリアが決まっていて、場所によって速度が違い、かつ不安定です。
外出先でも使えるため、ノートパソコンを外で使う人だと便利ですが、通信量の制限もあるため、家ではやはり固定回線(光回線)が欲しいですね。
「ルーター」という機器があれば、固定回線でも(自宅での)無線通信をすることができます。

ケーブルテレビは専用回線を通してテレビ番組を見られるサービスですが、ネット回線としても活用できます。
ただし光回線より速度が遅く、安定性にも難があり、利用できるエリアも限られます。

インターネット

光回線が快適、料金も安くなりました

Wi-Fi

無線通信も、まず家に回線を引きましょう

さて、家に光回線を通してインターネットをするとして、どうすれば良いのでしょうか?

まず、家に光回線を通す工事が必要になります。
そしてインターネット接続会社の「プロバイダ」と契約する必要があります。

もちろん工事にはお金がかかり、回線使用料とプロバイダ料金も月々かかります。

しかし最近はプロバイダの競争が激しくなっていて、多くのプロバイダが工事費を無料にしたり、利用料金の割引を行っていたりします。
そうしたキャンペーンのあるところがオススメですね。

インターネット回線を開通させるには、利用したいプロバイダに連絡して、手続きをして貰うのが一般的です。

光回線の工事は NTT や下請け会社が行うのですが、大手プロバイダならそれらを含めた、一通りの段取りと案内もしてくれます。
ただ、工事の予定が多い時は、結構待たされることもあります。
ちなみにプロバイダは「インターネット・サービス・プロバイダー」が正式名で、略して「ISP」とも呼ばれます。

回線引き込み工事

回線工事は有料だと3万円ほどかかります

インターネットプロバイダ

ネット接続にプロバイダは必須です

では、どのプロバイダと契約するのが良いのでしょうか?
以下は大手のプロバイダーの一覧です。

(代理店のリンクも掲載しています。光回線の代理店は申し込みの仲介を行っている業者で、契約利益の一部を割引やキャッシュバックで還元しており、割安で申し込める場合が多いです。契約後はプロバイダ側のサポートとなります)

インターネット プロバイダー

OCN
OCN
ずっとシェア1位を維持している NTT 系のプロバイダです。
最大手、かつ NTT ですからサポートが丁寧で、請求や工事にも安心感があり、無難に行きたいならここが良いでしょう。
ただし、ここはスマホ連動キャンペーンや、工事費の無料キャンペーンなどは、あまり行っていません。
トップシェアである分、そうしたサービスにはあまり力が入れられていないようです。
Yahoo! BB
Yahoo! BB
2019年の調査でシェア2位。
Softbank 系のプロバイダで、キャンペーンを頻繁に行っています。
ソフトバンクのスマートフォンを使っているなら、ここと契約することで割引を受けられます。
当初はサポートやセキュリティがおざなりで、悪評が絶えなかったのですが、近年は改善されています。
plala(ぷらら)
plala
NTT 系のプロバイダです。 NTT の「ひかりTV」はここが運営しています。
古くからあるプロバイダですが光回線への対応が遅く、他社に後れを取っていました。
しかし近年、キャッシュバックや割引キャンペーンを意欲的に行い、「ドコモ光」によるドコモスマホの割引も受けられるようになったため、利用者が拡大。
2017年はシェア5位でしたが、2019年には3位に浮上しています。
BIGLOBE
BIGLOBE
2019年の調査でシェア4位。
NEC 系のプロバイダでしたが、現在は au / KDDI グループに入っています。
老舗のプロバイダのひとつで、ノウハウやサポートがしっかりしています。
「ドコモ光」と「auひかり」の双方に対応、それぞれのスマホの割引を受けられ、近年拡大傾向にあります。
So-net
So-net
2019年の調査でシェア5位。 ソニー系のプロバイダです。
老舗のインターネットプロバイダーで、技術やサポートがしっかりしています。
「auひかり」による au スマートフォンの割引を受けられますが、「ドコモ光」によるドコモスマホの割引はなくなりました。
独自の光回線「NURO光」を展開していますが、利用できる地域には制限があります。
2017年はシェア3位だったのですが、近年下降気味です。
eo
eo
2019年の調査でシェア6位。関西電力系列のプロバイダです。
大阪を中心に運営されており、主に近畿地方しか対応していません。
大阪では大きなシェアを誇り、大阪ガスや関西電力の料金が安くなるユニークなサービスがあります。
au one net
au one net
2019年の調査でシェア7位。 名前の通り au / KDDI が運営するプロバイダです。
元は「DION」や「KCOM」と呼ばれていたところで、2007年から au one net に変わりました。
au のスマートフォンを使っているなら割引を受けられ、さらにスマホとプロバイダの請求を一括にすることができます。
nifty
nifty
2019年の調査でシェア8位。 富士通系のプロバイダです。
古くからあるプロバイダで、インターネットの初期には最大手クラスでした。
そのためノウハウとサポートはしっかりしていますが、宣伝や提携などが弱く、シェアは下降気味です。(近年は回復傾向)
「ドコモ光」と「auひかり」の双方に対応、それぞれのスマホの割引を受けられます。

以上が大手と言えるプロバイダで、他はこれよりもシェアが大きく落ちます。
大手であるほどサポートがしっかりしていて信頼性があるので、これらの中から選ぶのをオススメします。

ただし、これとは別に「利用する光回線」も選択しなければなりません。
光回線には以下のようなものがあります。

光回線

フレッツ光
フレッツ光
NTT が運営している、もっとも一般的な光回線。
そのシェアは 50 %に近く、つまり光回線の約半数はこのフレッツ光を利用しています。
NTT は東日本と西日本で別の運営になっているため、フレッツ光も「NTT東日本 フレッツ光」と「NTT西日本 フレッツ光」があり、料金やサービスに若干の違いがあります。
ほとんどのプロバイダに対応しており、なにより安心感があります。
au ひかり
au ひかり
2019年度のシェア2位。 au / KDDI が運営する光回線です。
au のスマートフォンの割引サービス(au スマートバリュー)を利用できます。
しかし競合を避けるため、eo 光がある大阪・京都・兵庫・和歌山・滋賀・奈良・福井、コミュファ光がある愛知・岐阜・三重・静岡では提供されていません。
対応プロバイダは So-net、BIGLOBE、au one net、nifty など。
ドコモ光
ドコモ光
NTT 系の光回線で、2017年はシェア3位でした。
(現在はフレッツ光のシェアに含まれていて個別の順位は不明)
NTT はフレッツ光を運営していますが、政府が許可していなかった「NTT系の回線とドコモのスマホのセット割引サービス」が許可された際に、それを実施するための会社として新たに作られました。
au や softbank のスマホと比べると割引額は少なめですが、ドコモの高いシェアにより利用率は高いです。
対応プロバイダは ocn、So-net、BIGLOBE、plala、nifty など。
SoftBank光
Softbank 光
2019年度のシェア3位。 Softbank が運営する光回線です。
ソフトバンクのスマホの割引サービス(おうち割)を利用できます。
対応プロバイダは Yahoo! BB のみで、つまりソフトバンクのスマホのセット割引を受けたいなら、「Softbank光+Yahoo! BB」の組合わせのみとなります。
eo光
eo 光
2019年度のシェア4位、 しかし関西ではトップクラス。
関西電力系列の会社が運営している光回線です。
関西エリア(大阪・兵庫・京都・滋賀・和歌山・福井)しかサービスを行っておらず、プロバイダは eo になります。
au のスマートフォンならセット割引(au スマートバリュー)を利用できます。
コミュファ光
コミュファ光
2019年度のシェア5位。 名古屋にある中部テレコミュニケーションが運営しています。
愛知県とその周辺でしかサービスを行っておらず、利用できる地域は限られます。
au / KDDI 系列で、So-net との関係が深いのですが、プロバイダは So-net や au one net の他に BIGLOBE や nifty なども選べます。
au のスマートフォンならセット割引(au スマートバリュー)を利用できます。
UCOM光
UCOM 光
2019年度のシェア6位。 都市圏で、主にマンションや企業向けのサービスを行っています。
マンションの全戸一括型インターネットサービスではシェア1位。
戸建てで契約することはまずありません。
スマホのセット割引はなく、マンションに最初から入っている場合に使うという感じでしょう。
NURO光
UCOM 光
主に首都圏で利用されている高速回線です。
最高速度が他の光回線の2倍速いのが特徴ですが、利用できるエリアは2020年現在、北海道、関東、東海、関西、北九州の一部のみ。
当初は東京周辺だけのサービスでしたが、徐々に広がっています。
プロバイダは So-net のみ。au スマホの割引を受けられます。
2017年頃に混雑や安定性について悪評がありましたが、現在は解消されているようです。

このプロバイダと光回線をセットで契約します。
例えば「フレッツ光+BIGLOBE」という感じですね。
とりあえずプロバイダに連絡すれば、一括で案内して貰えるでしょう。

マンションや借家の場合、すでに回線が通っている場合もあるので、その時は回線引き込みの工事は不要です。
通っているか解らない場合は大家さんに聞くか、 NTT に問い合わせれば教えてくれます。

なお、フレッツ光は「光コラボ」というサービスを行っています。
これは携帯電話のナンバーポータビリティ(MNP)と似ていて、フレッツ光の回線を流用しながら、他の光回線サービスに乗り換えるものです。
これを利用すると工事不要で他のサービスに移行できます。

ドコモの携帯を使っているなら「ドコモ光」に、ソフトバンクの携帯を使っているなら「ソフトバンク光」に光コラボで移行すれば、料金が安くなるでしょう。
auの携帯電話は BIGLOBE や So-net、nifty などが提供している光回線にすることで割引を受けられます。


回線が来ていても、通信を行うには「モデム」というものが必要です。
(NTT では「ホームゲートウェイ」と呼ぶ場合もあります)
これは工事に来た人が取り付けてくれるので、契約者側は特に作業を行う必要はありません。

すでに回線が通っていて、「無派遣工事」を申請した場合は、モデムだけ送って貰い、自分で取り付けることもできます。
しかしよく解らない方は、工事して貰った方が無難ですね。
初期工事費が無料のプロバイダなら尚更です。

モデム

光モデムはこんな感じの機器です

LAN ケーブル差し込み口

複数の差し込み口があり、それぞれ異なるパソコンを繋げられます

回線が開通し、モデムがあれば、あとはパソコンとモデムを「LAN ケーブル」というもので繋げれば準備は完了です。
LAN ケーブルはパソコンショップや電気店で売られています。

モデムの設定画面を開き、契約したプロバイダの ID(ユーザー名)とパスワードを登録すれば、インターネットに接続できるようになります。

(NTTのモデムの場合、パソコンのブラウザ(インターネットを見るやつ)で「192.168.1.1」か「http://ntt.setup/」と入力し、モデムのIDとパスワードを入力して下さい。解らない時はNTTに連絡して「初期IDとパスワードを教えて下さい」と言いましょう。大抵は user か admin)
(反応しない場合で市販の無線ルーターを使っている場合は、モデムとパソコンを直接繋げて試してみて下さい)

NTT モデムの設定画面

(画像はNTTのモデムの設定画面です。ここで「接続設定1」を選び、契約したプロバイダのユーザー名とパスワードを入力後、「設定」ボタンを押してから、「保存」のボタンを押します。接続先名は何でも構いません)
(工事をお願いしている場合は、これらの設定も工事の人がやってくれると思います)

有線(LANケーブル)で繋げるのではなく、無線でインターネットに繋げたい時は、ルーター(無線LANルーター、Wi-Fiルーター)というものが必要です。
これは電波の発信機で、電気屋さんで売られており、種類も豊富。
高いものほど遠くまで電波が届き、高速な通信に対応しています。

もしくは、モデムに「無線LANカード」というものを装着します。
これは回線工事を頼むときに、モデムに付属するかどうかを選べます。

受信の方法ですが、ノートパソコンやタブレットなどの持ち運びできるパソコンの場合、無線機能を内蔵しているので、そのままで電波を受信できます。
デスクトップパソコンの場合は、別途「子機」(受信機)が必要になりますが、高いものではありません。(2000円前後)

無線LAN

無線の時はモデムとルーターを繋げます

無線 LAN 子機

無線の子機は USB に差して使います

無線を繋げるには、パソコンを起動して、画面下部に現れる無線マークを押します。
(もしくはスタートボタンを押して、歯車マークの「設定」を選び「ネットワークとインターネット」を選択、「利用できるネットワークの表示」を押します)

すると受信できている電波の名前(SSID)が表示されます。
これを選んでセキュリティキー(パスワード、暗号化キー)を入力すれば、接続を行うことができます。

ネットワークとインターネット

SSID とパスワードは、ルーターや LAN カードに書いてあります。
NTT のモデムの場合、どこに書いてあるかは以下のページを参考にして下さい。

NTT モデム(ホームゲートウェイ)の SSID とパスワードの確認方法

一度繋げれば、以後はパソコン起動時に自動で繋がるようになります。


もちろん近所の電気店に行って、インターネットの接続をお願いすることもできます。
初心者の方は、これが一番簡単ですね。 出張費を取られますが。

なお、最近は中小のローカルな回線やプロバイダが増え、お店側がそうしたものを勧めてくる場合があります。
(当方の近所の家電量販店も、地元の電力会社が運営する回線とプロバイダを勧めています)

しかし基本的に、大手以外の回線やプロバイダは、速度や安定性、サービスやサポートに不安があります。
値段は安い場合が多いのですが、地元ローカルな回線を勧められた場合は、よく考えた方が良いでしょう。

スマホとのセット割を利用したい場合は、携帯ショップに行くのも良いです。
ドコモならドコモショップに行けば「ドコモ光」の説明を、au なら「au ひかり」、Softbank なら「Softbank 光+Yahoo! BB」の案内を受けられるはずです。

スマホのセット割を利用できるのは大手のプロバイダなので、その点でも安心できます。
ただ、携帯ショップの店員さんは人によって知識の差が大きいので、その点はご注意を。