• 2021年夏発売のドスパラのハイスペック・ゲーミングデスクトップパソコン
  • 最新の Ryzen 9 + GeForce 3080 という超高性能パーツの組み合わせ
  • 圧倒的な性能。非常に反応が速く、あらゆる動作が快適
GALLERIA ZA9R-R38 5900X搭載

こんな人にオススメ!

  • プロゲーマー、及びプロゲーマーを目指す人
  • 高くても良いからとにかく高性能なマシンが欲しい人
  • パソコンマニア。高級なパーツを試してみたい方
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レビューは公正に、忖度なく行っております。

35万越えPCの実力

今回レビューする「GALLERIA ZA9R-R38 5900X搭載」は、ガレリア(ドスパラのゲーミングモデル)の中でも、2021年秋の最高クラスに近い高級モデルだ。

最新第4世代の超上位型 CPU「Ryzen 9 5900X」と、新型で高位のグラフィック性能を持つ高額ビデオカード「GeForce RTX 3080」の組み合わせは、PCゲーマーの憧れと言える。

もちろん安くはなく、価格は税込で359,980円
とてもメインストリーム(売れ筋)とは言えず、そもそも Ryzen 9 が一般向けではない。

ただ、Ryzen 9 も GeForce RTX 3080 もフラグシップモデル(技術アピールや実地テストを兼ねたコスト度外視の最上位機)ではないので、値段に見合った性能のパソコンではある。
超高性能機だが、まだ常識と費用対効果の範囲内だ。

パソコンゲームと言うものは、パソコンの性能が高ければ高いほど快適になる。
より速く、より高画質で、より滑らかに動かしたいと考えるとキリがないが、2021年の「キリ」にかなり近いマシン。

どれだけの性能を持つのか、このレビューでお伝えしていきたい。

ケースと外観

デザインと端子

本機のような上位モデルのガレリア(ドスパラのゲーミングモデル)には、Z-Series(GALLERIA ZA9R-R38)と、U-Series(GALLERIA UA9R-R38)の2種類がある。

違いはケースの色と材質で、Z は標準の黒い金属外装、U はシルバーのアルミ外装だ。
初期構成の一部にも違いがある。
(ただ、Z でもカスタマイズでアルミケースを選ぶことはできる)

値段はアルミ外装ケースの方が1万円ほど高いが、一般的にアルミの方が軽く、放熱もしやすい。
ドスパラのアルミケースは水冷クーラーとのセット使用を想定しているようだ。

GALLERIA デスクトップケース(大型)外観

ガンメタリックのガレリアケース
天井と側面の通気穴が特徴

GALLERIA アルミ外装ケース(Uシリーズ)

アルミケースはシルバーの外装
ヘアライン加工(かすれ模様)がある

ガレリアのデスクトップケースには中型と大型があるが、本機は大型。
高さ48cm、幅22cm、奥行きが44cm。
高さはあるが、幅と奥行きは中型サイズと変わらない。
他のメーカーの同クラスの製品と比較すると、やや幅が大きい。

天井と前部の側面に穴がたくさん空いている工業製品のようなデザインで、表面にはサラサラの粒子加工が施されている。
前面のUSB端子や電源ボタンはナナメ上向きに配置されており、デスク上はもちろん、床置きも想定した設計だ。

外観の大きな特徴は前部のゲート型 LED ライトで、無骨さを和らげ、ゲーミングモデルらしさを醸し出している。
また、側面にはのぞき窓が付いており、中の様子を見ることができる。
本機の CPU クーラーとビデオカードには発光装飾が施されていて、それを眺められるのはパソコンファンには嬉しい。

GALLERIA ゲート型ライト(赤)

LEDライトの色はBIOSで変更可能
徐々に色が変わるなど、光り方も設定可

GALLERIA ケース 側面の窓

ガレリアは標準でのぞき窓が付いている
内部のパーツも装飾の一部だ

USB端子は、前面の4つは全てUSB3.0(USB3.2 Gen1、速度5Gbps)。
また、背面にはUSB3.0が6つに加え、USB3.2(USB3.2 Gen2x2、速度20Gbps)の高速端子が2つある。
映像出力端子はビデオカードに HDMI が1つ、Display Port が3つ付いており、最大4つのマルチモニターに対応。

有線LAN端子は一般的な1Gb(1000BASE-T)で、無線LANの受信機やBluetoothは内蔵されていない。

エアフロー(通気性)と内部構造

前部の左右にある穴から吸気を行い、後部と天井から排気を行う構造。
横幅が大きい分、背面と天井には大型(14cm)のケースファンが取り付けられており、強力なエアフロー(通気性)を生んでいる。
この通気と冷却の良さがガレリアケースの大きな特徴だ。

GALLERIA デスクトップのエアフロー

そして本機は CPU クーラーが水冷式になっており、前部にはふたつのファンを持つ巨大な水冷クーラー用のラジエーターが取り付けられている。

水冷クーラーは冷却液で CPU を冷やすものだが、冷却液の冷却にファンの付いたラジエーターが必要で、このラジエーターのファンが前面からの吸気ファンを兼ねている。

合計で4つものファンがあり、これなら CPU ファンがなくても、マザーボードやメモリには十分な風が行くだろう。
また、ラジエーターがケースに広く密着しており、ケース自体にヒートシンク(放熱板)の効果を持たせているようだ。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)CPUクーラー周辺

背部と天井のダブル大型排気ファン
CPUからの太いコードは冷却液循環用

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)水冷ラジエーター周辺

吸気を兼ねた2機のラジエーターファン
光るしデカいし、いかにもゲーミング

ビデオカード(GeForce RTX 3080)はかなり巨大で、安定させるための支柱が付いている。
ガレリアではこれを「リジッドカードサポート」と呼んでいる。

電源ユニットは下部のカバー内に隔離されていて、電源の熱は本体内には行きにくい。
また、電源ユニットから伸びるコードや配線の一部はカバー内や裏側に回されているため、内部は比較的すっきりしている。

電源カバーの上には HDD や SSD のマウント(設置具)があり、増設したい時でも安心だ。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)内部

電源ユニットは底から吸気を行っており、ちょっと気付きにくいが底にも吸気口がある。
カーペットの上などに置く場合は板を敷くなどして、吸気を妨げないようにしたい。

ビデオカードの下部には相応にスペースがあり、拡張スロット(PCI Express スロット)を使うことも可能だろう。
ただ、通気を考えると拡張カードの増設はあまり考えない方が良い。

M.2 スロットも空いているが、カスタマイズで M.2 の SSD を追加することはできない。

GALLERIA デスクトップケースの底の吸気口

底にある電源ユニットの吸気口
PC故障原因の1位は電源。吸排気に注意

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)ビデオカード下部

拡張スロットの周辺
PCIe x4 と x1、M.2 は一応空きがある

電源ユニットは標準構成だと850W、80PLUS GOLD の製品が使われている。

GeForce RTX 3080 は 750W 以上の電源を推奨しており、適応できてはいるが、パーツの増設などを考えている場合はもう少し余裕が欲しい。
また、このクラスのマシンは長く使いたいだろうから、経年劣化も考慮したい。
予算に余裕があるなら、カスタマイズで 1000W にした方が安心できる。

80PLUS は省エネや安定性の品質基準で、GOLD なら高評価だ。

パーツ性能

処理性能(CPU)

本機には AMD 社の CPU「Ryzen 9 5900X」が使用されている。
2020年末に登場した第4世代の Ryzen で、「Zen3」と呼ばれる最新設計の製品だ。

Ryzen の一般モデルには Ryzen 3、Ryzen 5、Ryzen 7 があり、数字が高いほど上位だが、Ryzen 9 はその上に位置する、言わば特上モデル
さらに上に Ryzen Threadripper と呼ばれるフラグシップモデルがあるので、最上位ではないのだが、メインストリーム(主流)でもないマニア向けである。

以下は測定ソフト CINEBENCH R23 で計測した処理性能値だ。

Ryzen 9 5900X, CINEBENCH R23
Ryzen 9 5900X, CINEBENCH R23 グラフ

定番と言える Intel 社の Core シリーズと比較すると、Ryzen は頭脳である「コア」が多く、同時に行える作業数が多いのが特徴だ。
Ryzen 9 5900X は12コア24スレッドで、12の頭脳で24の作業を同時に行うことができる。

そのためマルチコアのスコアは、実に20000を超えた。
1万でもかなり高性能なのに、2万である。もう圧倒的。

Ryzen はシングルコア(単一作業)の速度は Core に劣ると言われていたが、これも第4世代で挽回し、今回の測定でも 1600 近くのスコアを出した。
(第11世代 Core は 1500 前後、Core i9 だと 1600 前後)

マルチコアとシングルコアの双方で高速であるため、もはや苦手分野はなく、実際に使っていても反応がやたら速い。
気持ちの良い使用感で、あらゆる作業を高速かつ快適に行えるだろう。

Ryzen 9 5900X, CPU-Z

なお、本機はカスタマイズで16コア32スレッドの「Ryzen 9 5950X」を選ぶこともできる。
価格が('21年秋時点で)約44000円上がり、電源の出力も強化しなければならないが、高級志向の人はより高みを目指しても良いかもしれない。

グラフィック性能(VGA)

本機は NVIDIA 社のビデオカード「GeForce RTX 3080」を搭載している。
GeForce 3000 シリーズは購入しやすい 3060 と 3060Ti が主流で、3070 も人気だが品薄、3070Ti は消費電力が多めでやや不人気、そして 3080 は高級な高性能モデルだ。
もちろん上位のものほど高い。

ちなみに 3090 はコスト度外視のフラグシップモデルで、3050 は('21秋時点では)ノートパソコン用しかない。

ともあれ主流のビデオカード GeForce の上位モデルが搭載されており、PCゲーマーなら誰もが欲しがる製品である。
以下はベンチマーク(性能測定)ソフト 3DMark:TimeSpy の結果だ。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)GeForce RTX 3080, 3D Mark TimeSpy
※ゲームパフォーマンス予測の1080pは解像度1920x1080、1440pは2560x1440。
Ultra は最高画質設定であることを示す。

グラフィック性能のスコアは約17000
CPU も含めた総合スコアは約15200となった。

他の現行ビデオカード(2021年11月時点でガレリアで選択可能なもの。全てデスクトップ用)との性能比較は以下のようになる。

・グラフィック性能(3DMark TimeSpy)

GeForce GTX 1660:5450

GeForce RTX 3060:8400

GeForce RTX 3060Ti:11000

Radeon RX6700XT:11800

GeForce RTX 3070:13400

GeForce RTX 3080:17000

GeForce RTX 3090:19500

こうして並べると GeForce RTX 3060Ti などが低性能に見えるが、スコアが1万あれば最新のゲームも快適に遊べる。
GeForce RTX 3070 以上は、現行のゲームにとってはオーバースペックとも言える。

人気ゲーム「Apex Legends」を試してみたが、フルHD(1920x1080)の解像度だと FPS は 299 のままになっていることが多かった。
この FPS299 と言うのは Apex の上限値であり、もはやこれ以上は望めない。

「ファイナルファンタジー15」のベンチマーク(動作測定)は高画質・フルHDの解像度で「非常に快適」の評価、スコアは約14300。
WQHD(2560x1440)の解像度でも「とても快適」でスコアは約11950だった。
「モンスターハンターワールド」なども含め、高画質・高解像度で快適に遊ぶことができる。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)GeForce RTX 3080, Apex Legends

Apex(トレーニング)は FPS カンスト!

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)GeForce RTX 3080, FF15

FF15 は高解像度・高画質でも快適動作

現行のゲームなら、どんなに高負荷なシーンになっても滑らかに表示しきれる性能だ。
ハイスペックを要求する数年先のゲームでも、このマシンなら快適に動くだろう。
高性能ゲーミングモニターの性能も余すことなく発揮することができる。

ストレージ(HDD / SSD)

本機に搭載されている第4世代の Ryzen は、PCIe(PCI Express)と呼ばれるデータ転送規格も最新の第4世代(Gen4)に対応している。

最近のパソコンには「NVMe SSD」と呼ばれる高速のストレージ(データ記録装置)が使用されているが、第4世代 PCIe 対応品なら、さらに高速になる。

本機は1TB(1000GB)の第4世代 PCIe 対応 NVMe SSD を標準で備えており、その速度を計測した結果は以下の通りだ。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)NVMe SSD(Gen4)

読み込み(1段目の左)は約5000MB/s、書き込み(1段目の右)は約4300MB/s。
第3世代 PCIe の NVMe SSD は読み込み2000~3500MB/s、書き込みは1000~2500MB/sなので、約2倍の速度だ。

ちなみに、従来の SSD(SATA接続)だと 500MB/s、HDD だと 150MB/s ほどの速度なので、圧倒的に速くなっているのがわかるだろう。
もう従来の SSD の10倍のスコアになってしまった。

ランダムアクセス(3段目、小さなデータをバラバラに処理する速度)は、読み込み750MB/s、書き込み690MB/s。
こちらは第3世代の NVMe SSD でも400MB/s、良いものなら600MB/s以上出るので、そこまでの差はない。
それでも、第3世代ではほとんど見ないレベルの速度が普通に出ている。
なお、試用機には CFD 社のこちらの製品が使われていた。

本機は購入時のカスタマイズで、HDD や SSD(SATA接続)を2つまで追加することもできる。
ただ、このマシンに HDD を搭載したのでは、その動作の遅さが足を引っ張ることになる。
できれば追加ストレージも SSD にして、HDD は長期保存用だと考えた方が良いだろう。

メモリは標準で16GBと十分な量があり、2つのメモリ(8GBx2)にデータを分散して高速化する「デュアルチャネル」で動作している。
メモリの種類も DDR4-3200(PC4-25600)という上位のものが使用されており、不足はない。

ただ、このレベルの高級機を使うのであれば、32GB以上のメモリを搭載して、さらに高性能を目指すのも良いかもしれない。
メモリはあればあるほど長時間、大規模なゲームを続けても、安定して動作してくれる。
また、映像や写真、CG処理などの創作活動にも使うのであれば、できるだけ多い方が安心だ。

総評

この高級パーツの組合わせなら、メチャ高いけど、そりゃ凄いよね、というマシン。
非常に高レベルなテスト結果が出るべくして出ている。

この規模のマシンになると冷却やら通気やら、それなりのノウハウも必要になるのだが、そこはゲーミングモデルの老舗でデスクトップを主力とするドスパラ、心配はない。
かなりしっかり、余裕を持って作られているのが見て取れる。

私も使っていて、あまりにキビキビ動くので、思わず超高級機が欲しくなってしまった。
35万円、諸々付けると40万円近くになってしまうモデルだが、やはり「良いものは良い」。

GALLERIA ZA9R-R38(5900X搭載)

GALLERIA ZA9R-R38 5900X搭載

ケース:デスクトップ(ミドルタワー大)
CPU:Ryzen 9 5900X(12コア24スレッド)
グラフィックス:GeForce RTX 3080 10GB
メモリ:16GB(8GBx2、DDR4-3200)
ストレージ:1TB NVMe SSD(第4世代)
その他:水冷クーラー(発光あり)
価格:税込359,980円

※詳細はドスパラ公式サイトをご覧下さい。
※仕様・価格は時期により変更の可能性があります。

執筆:2021年11月28日